社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2017年01月04日

花の仕事


 好天に恵まれ、スタートの初市はまずまずの滑り出しである。

 ますます、待ちの商売から、積極的に提案したり、前を通る人にも立ち止まって店を見てもらえるような見せ方をしたり、とにかく外に向かって発信しようとする意気込みが大切になってきている。

 セリ場を見渡して、長年メンバーは変わらず、「歳をとってきたなぁ」という人の中でも二通りある。後継者のいる・いないに関わらず、花がより引き立つような店のレイアウトや、花の「生かし方の技術」、これは「見せ方の技術」と言い換えても良いが、それでは軽薄すぎる、“生かし方”なのだ、その技術を磨き、お客様に花で喜んでもらうことを心底願って商売をしている人と、店をやるのは「生業だから」という人とである。後者は長年の習慣で商売をやっているので、失礼だが努力が足りず、ちょっと仕事に対して不誠実だと思うのだ。

 花屋さんは自分の利得の為だけの商売ではないのだ。商売そのものがお客さんの役に立っているから、お金を出して花を買ってもらえる。時に、お客さんには何か抱えている問題があり、その解決策として花や我々のサービスを買ってくれるのだ。花屋さん一人一人が、もっと社会に役に立っているということを自覚して欲しい。2017年は、小売店は特に「人を幸せにする良い商売だ」という処からスタートだ。


投稿者 磯村信夫 : 12:18