社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2022年01月03日

年末年始の花飾りは、視聴者には感動を、業界人にはやらなければならないことを教えてくれた


 新年明けましておめでとうございます。

 大晦日の紅白歌合戦を見ていて、百種類以上の生の花による大きなフラワーデザインを背景に歌手が歌っていた様は、コロナ禍でもう一度、生の花があらゆるシーンに必要だとメッセージを与えてくれていて、美しかったし、花き業界人としてありがたかった。

 正月2日の夕方、新春歌舞伎をテレビで見ていたら、スタジオの解説者の背景にも生の花が使われており、NHKは紅白歌合戦にしても、このスタジオのディスプレイにしても、気張ってくれたなと思った。映像が素晴らしくなったので、テレビでも本物かどうか、かなりわかるようになってきた。

  そんな年末年始で、新たな花の時代が始まっていると感じた。デザイナーや花の小売店が、あらゆるシーンで生活者が欲しいと思う花を的確に供給する必要がある。生活者が求めるデザインと花材を供給できるかどうか。花き産業もサプライチェーン問題が長期化する気配があり、発展を停止させないためにも、業界を挙げて、再度、花材の生産と調達に力を入れる必要があると思った。

 花き業界人は、去年の暮れの紅白歌合戦での花飾りをもう一度よく見てほしい。ヘリコニア、ダリア、ディスバッド、また葉物も多様に使われていたことをチェックし、それらを安定的に供給できるようなサプライチェーンを作らなければならない。それを一つの使命としてやっていってもらいたいと思う。


投稿者 磯村信夫 10:06