社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2020年01月27日

中国の方へメッセージ


 中国・武漢発の新型肺炎が猛威を振るっている。正月の最中であるのに、どのように中国の人たちは新春を迎えているのだろうか。そう思うと気の毒でならないし、今年も前を向いて、明るく生きて行って欲しいと願うばかりである。

 日本ではいつの間にか、正月休みは「長く続く休日」だ。確かに年があらたまるし、特に今年は令和になって初めてのお正月だったから、それなりに特別な心構えを持ってお正月休みを過ごした人も多かっただろう。一方、中国は少しオーバーに言うと、日本の何十倍も新春のお祝いをする。家族で過ごしたり、親戚が行ったり来たりする中での食材や飲み物、特別な装飾に、給料の一か月分以上を費やすのだ。日本でいうおせち料理(中国のおせち料理は肉でいっぱいだ)も家族が手伝って作り、正月を過ごすのを心待ちにする。「今年は絶対、もっと良い年にするぞ」と思い、豊かさや自分自身の成長を感謝し、今年の夢を確認していく。そんな正月だ。日本からもグロリオサをはじめ、様々な花が輸出された。今年は、それらが家庭の中でもしっかりと飾られているだろうか。
 
 花は、人心地がつくところ、少なくても心臓がドキドキしている時ではなく、静かに深い呼吸が出来る状況の中で、初めて真価を発揮する。もちろん、山登りしている時に、苦しいが、路傍の花から勇気をもらい、思わず、ふーっと息を吐いて呼吸を整えなおす。こういうこともある。その精神を呼び起こしてくれるのが、緑まで含めた自然というものである。新型肺炎の蔓延から、中国政府は新しい肺炎が感染しないよう、かなり思い切った措置を取っている。そのこと自体は大変評価すべき施策だが、中国で生活する人々にとっては、どのように映っているだろうか。自主的に人々の判断を任せられないのか、と思う人もいるだろう。新型肺炎の流行が早く収束し、中国の人たちが今年一年、希望に満ちた年であって欲しい。この週末にそう思っていた。
 
投稿者 磯村信夫 13:40