社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2018年02月05日

「サステイナブル」は21世紀初頭のキーワード


 昨日、岩原スキー場にあるホテルから、駅に向かう帰りのバスで、タイ人家族と一緒になった。越後湯沢駅までの10分間、話をしたが、『普通の外国の観光客であれば、湯沢温泉の宿に泊まる方が多いのに、どうやってこの岩原スキー場にあるホテルを見つけたのか。スキーが好きなのですか』と問いかけた。彼はネットで探して、そして、評判を確認して決めたそうだ。『レンタルスキー板もウェアも、評判通り良かったよ』とも言っていた。彼の子どもたちは小学校低学年と幼稚園位だから、家族旅行でこのホテルだとすると、タイからしたら割高かもしれないと最初は思った。しかし、日本は質の割には物価が安い。特に、ホテルの料金は世界レベルから比べたら安いかもしれない。だからこのホテルを家族旅行で選んだのかもしれない。

 湯沢近辺は、日本人が圧倒的に多い。それでも、香港や中国本土、台湾や韓国、そして、マレーシアやインドネシアの方も珍しくない。一方、妙高や白馬近辺は、オーストラリアの方が多いが、ヨーロッパ系の方もいる。先週行った赤倉観光ホテルでは、三分の一位が、白人系の外国の方だった。このように、日本はすっかり国際化しているのである。

 今、生鮮食料品花きへの国際基準の導入が、盛んに行われるようになった。HACCPやGLOBALG.A.P.等だ。一方、JAS規格で、日本の基準を世界に認めてもらおうともしている。花の場合、オランダのMPSが世界基準となっており、ここはGAPと同様、CODEX(食品の国際規格)の承認を得ている。また、FSI(※)のような、サステイナブルをキーワードに、環境に優しい、また、人にも優しい農産物を生産流通している団体もある。これは一つの大きな流れになって、「是非、地球に責任ある生産者、流通業者は、この運動に参加して欲しい」と活動している。このように、世界基準をきちんと守りながら、食べるものは無論のこと、花きも、国際基準の承認を取り、輸出だけでなく、日本国内にも安全、安心をお届けする時代に入っている。これは、有機の花き栽培に真剣に取り組んでいる生産者の皆様方を応援することにも繋がる。日本の有機基準が、国際基準に則ったものになるようにしていかなければならないと感じている。

※FSI(The Floriculture Sustainability Initiative):
国際NGO組織。2020年までに、花きの90%を社会および環境に対して責任ある形で 生産・流通させることを目標にして活動が行われている。

投稿者 磯村信夫 : 11:04