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2020年12月14日

レポート!アジアの花世界 シンガポール編

当社海外担当がアジア各国でこれまでに出会った花文化をご紹介していきます。

第2回はシンガポールから!

香港と並び物価の高さで知られるシンガポール。今回はそんなシンガポールの花事情をお伝えします。
マーライオン
シンガポール共和国は東京23区をやや上回る面積に、約540万人が住む他民族国家。都市化の進んだ国土の中で農地は極めて小さく、農産物のほとんどを輸入に依存しており、花も同様に、熱帯性気候の中で生育可能な植物以外のほとんどを海外がら輸入しています。都市部から少し離れたトムソンロードには複数の花き卸売業者が集まっており、そこでは近隣諸国からだけでなく、ヨーロッパや南米などの遠く離れた国からの輸入切り花も並べられています。生産者が花を持ち寄る日本のような花き市場はなく、花き卸売り業者が集荷・輸入し、個人客にも販売しているのが特徴的。
トムソンロード
トムソンロード内の卸売業者

街中で花屋さんを見かける機会は少ないシンガポール。熱帯性気候の中でも花もちの厳しい生花に対する需要が少ないのかと思いきや、ホテルやオフィスビルのエントランスには鮮やかなアレンジが飾られており。家庭用よりも業務用の花の需要が大きいようです。
街中の花屋さん
街中の花店
装飾_ホテル1
ホテルエントランスの装飾

そんなシンガポールですが、バレンタインデーと旧正月には花の需要が高まります。シンガポールのバレンタインデーは男性から女性へ花を贈る日で、赤いバラが最も人気。旧正月には大門松よろしく、金柑やミカンを円柱状に仕立てた鉢物が玄関に飾られ、屋内には染めネコヤナギやシンビジウムなどで色鮮やかに飾り付けられます。
旧正月の飾り1
旧正月の玄関を彩る金柑の鉢物

またシンガポールで花を語る上で欠かせないスポットが「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」。2012年にマリーナエリアにオープンした101ヘクタール(東京ドーム約21個分!)の広さを誇る国立公園です。園内は3つのエリアに分かれており、バラから多肉植物をはじめ、バオバブの木まで約50万種の植物が世界中から集められています。中でもみどころは2015年に「世界一大きなガラス温室」としてギネスに認定されたフラワー・ドームと、高さ35mの人口の山から流れ落ちる滝が圧巻のクラウド・フォレスト。シンガポールを訪れた際は必見のスポットになっています。
フラワードーム2
フラワー・ドーム
クラウドフォレスト1
クラウド・フォレスト

文責 社長室