偶然から偶然へ

話題提供

年に1、2回、草木染めのワークショップに参加しています。

このワークショップでは、絹糸を草木で染めたあと、織機で織り上げるところまで体験できます。

草木染めでは、材料や媒染液によって、思いがけない色が生まれます。また、織機を使って数時間かけて織ることで、少しずつしか織り進められないもどかしさや、身体的な疲れも味わえます。

休みの日には、ときどき自宅でも草木染めに挑戦しています。しかし、都会に住んでいるせいか、材料を十分にそろえるのに苦労します。「この材料なら、実家の山に入ればすぐ集まるのに…。」と思うこともあります。

そんな状況ではありますが、地道に材料を集めています。タイミングが合えば、桜の枝を剪定している方から枝をいただき、草木染めを楽しんでいます。

染料になるのは、花や木だけではありません。アボカドや玉ねぎなど、食べ物からも色を出すことができます。染料に使える食材を食べる機会も増え、健康にも気を配れるので、いいこと尽くめです。

この遊びを通して面白いと感じたのは、「草木染めで作られたものは、どのように使われているのだろう」と調べたときに、「着物」に行き着いたことです。実際に着物を見てみると、とてもきれいでした。一方で、ワークショップで染料を用意し、糸を染め、さらに数時間かけて機織りをするだけでも大変です。それを思うと、着物ができあがるまでには、どれほどの時間と労力がかかるのだろうと、気が遠くなりました。

自分でそのような着物を持つことは難しいので、せめて実際に使われているところを見たいと思い、能の舞台を観に行く事にしました。能楽師が身に着けている能装飾の中に、草木染めで染められ、手間をかけて作られたものがあると思うと、能を観るのもまた楽しめました。

こうした経験が無いと、私はただ能を観に行くだけでは、「なんか良かった」で終わってしまう自信があります。だからこそ、草木染めを通して能の舞台を観ることができてよかったです。また、能をきっかけに能に関わる人達と交流できるなど、知らなかった世界に触れる機会も増えています。草木染めからから新しい世界へつながる、楽しい遊びの一つです。

※写真は退勤時によく見る朝焼けを想像して織りました。

ロジスティック本部 鶴田