業績の振返りと流通実態を確認すると、改めて全国の花き生産が気象条件やコスト上昇の影響を大きく受けていることを実感いたしました。高冷地では長雨や低日照に加え、燃油価格の高止まりによる加温コスト負担が続いております。西南暖地では秋口まで続く高温の影響から作付け時期を見直す産地も多く、関西以西では高温干ばつ傾向が続いた関係からも、秋口の出荷量には地域ごとのばらつきが見られます。
こうした環境の中にあっても、秋口のブライダル需要から迎春需要までを見据え、必要な商品の集荷の道筋をつけながら、ホームユースを含めた安定供給の実現に取り組んでまいりたいと思います。
取締役会後は、若手生産者が多く活躍する産地を訪問いたしました。全国的に生産者数・生産量ともに減少傾向が続く中、新規就農者が増え、組織全体に活気が感じられることは大変心強いことであります。花き業界を取り巻く環境が厳しさを増す中、だからこそ適切なコミュニケーションとお互い様の精神を大切にしながら、共に取り組んでいきたいとお伝えいたしました。
また、福岡訪問の前日には茨城で講演の機会を頂戴しましたが、こちらも生産者数が伸び続けている産地であり、それぞれ地域事情や品目特性に応じた取り組みによって成果を上げておられました。
敢えて個選共販を選択し、個々の自主性を尊重しながら生産供給を行う産地もあれば、法人化を進め、人材育成や事業承継を見据えた組織づくりに力を注ぐ産地もあります。形は違えど、それぞれが自らの課題と向き合いながら前進している姿には、取引関係者として大変頭の下がる思いであります。
個人出荷者であれ組織産地であれ、組織を維持し続けることは容易ではありません。異なる価値観や得意分野を持つメンバーが一つになり、成果を生み出すための共同作業を進めてゆく。それぞれ大事にすべきポイントも異なれば、世代交代や離脱、コスト上昇、消費地の変化にも対応しなければなりません。花き業界は人の心を癒す意義深い産業であり、「生鮮食料品花き」としてまだまだ自然が相手のアナログな業界であります。効率化に向けたシステム導入を進めておりますが、異業種と比べても、実にデジタルとアナログが共存するハイブリッドな業界であると感じます。市場や生花店は、生産者の皆様を単なる売手ではなく大切なパートナーとして捉え、率直な意見交換を重ねるべきであろうと思います。
今回も様々な立場の皆様との交流を通じて多くの示唆を頂く機会となりました。取引関係者の皆様と共に成長し続けられるよう、まずは当社自身がより良い組織となるよう、努めてゆくことが筆者の責務であると改めて感じた次第であります。
Canon EOS 6D MarkⅡ/TAMRON SP 70-300mm f4-5.6 Di VC USD A030/ISO1250/135mm/-3ev/f4.5/1/160s
萩原 正臣 9:00
