例えば車を運転している時も、周囲の車の種類や色、車線の右寄り・センター・左寄り、ブレーキのタイミングや車線変更の頻度他をウォッチしながら、車の流れがこれからどのように変化し、自分はどのタイミングで車線変更するのがスムーズか、など考えながら走るのが楽しく、合理的だと思いながらハンドルを握っております。仮説を立て、当たっても外れても経験値として蓄積し、次へ生かす。そんな話をすると驚かれることもありますが、気が付けば昔からそんなふうに物事を見る癖がついていました。
また、「目は口ほどに物を言う」という例え通り、心理学の周辺領域では、視線の動きと心の働きとの関係について様々な説が語られています。右利きの人が自身を基準として「左上」を見ると過去の映像を思い出しており、「右上」を見ると新しい映像を想像している。「左横」を見ると過去の音を思い出しており、「右横」を見ると新しい音を想像している。「左下」を見ると内部対話・自問自答をしており、「右下」を見ると感情や身体感覚を想像しているといった具合です。ただし、個人的には当てはまる場面が多いように感じますが、科学的根拠は限定的であるようです。
なぜこんな話をするのかと言いますと、仕事においても、相手の役に立ちたいと思えば思うほど、相手が何を求めているのかを考えることがとても大切だと思うからです。お客様との商談はもちろん、社内でのコミュニケーションも同様です。私の経験上、良い成果につながる人は主語が「自分」よりも「相手」にあります。一方で苦戦してしまう場面では、悪気はなくても自身の都合を優先してしまっていることが少なくないのではないでしょうか。
今この場面で相手は何を期待しているのか。何に困り、何を望んでいるのか。そのことを考えながら行動することで、お互いに余計なストレスを感じることなく物事が進みます。相手の期待や困りごとに少しでも気付くことができれば、人間関係も仕事もより良い方向へ向かうはずです。
真剣な会話をしながらも、実は相手は頭の片隅で昼飯のメニューを考えていたりするかもしれません。そんな様子を感じ取ったら、「お腹が空いてきましたね~。今日はラーメンですかね?」なんて冗談交じりに話してみると、思いがけず会話が弾むかもしれません。振り返ってみれば、そうした相手の気持ちや場の空気を感じ取ろうと洞察力を磨いてきた半世紀だったように思います。
これからも、関わる皆さまに少しでも良い価値をお届けできるよう、相手を思いやる気持ちと洞察力を磨きながら精進してまいります。
Canon EOS 6D MarkⅡ/24-70mm F2.8 DG OS HSM|Art017/ISO100/53mm/-2.7ev/f3.5/1/160s
萩原 正臣 9:00
