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2023年06月29日

新たな切り花ビジネス構築へ、EC・サブスク向け新規栽培規格を開発 家庭向け切り花生産と収益を両立、無花粉トルコギキョウ「ソロⓇPF」活用



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※写真右のサブスク向け規格は、実際にお客様の手元に届く際には蕾が全て開花した状態となります。

株式会社大田花き(本社:東京都大田区、代表執行役社長:磯村信夫)と株式会社サカタのタネ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:坂田宏)は、福島県、長野県にて共同でEC・サブスクリプション(以下サブスク)向けのトルコギキョウの商品仕様開発を行いました。7月から本格的に切り花の出荷が始まります。生産者の収益を確保できる効率的な生産・出荷が可能な本取り組みを皮切りに、将来的にはホームユース向け切り花の小売価格が下がる可能性にも期待しています。

花のEC・サブスク市場(一部鉢物を含む。切り花が大半を占める)は、2020年と2022年比で約3.5倍と急成長し、2023年には300億円の市場規模になると予想されます(大田花き推計)。従来切り花は高単価が期待されるブライダルなど業務需要向け規格で生産されることが多く、特に冠婚葬祭需要の高いトルコギキョウは高価格帯で装花に適した長い丈で出荷されます。一方、サブスクのように消費者が家庭で楽しむ場合は、短い丈でかつ手ごろな価格帯の規格が求められています。

今回の規格では、通常は1株から1本収穫するのに対し、1株から複数本収穫するため1本あたりの丈は短く単価を下げた一方、栽培、輸送コストなどを含めると生産者の収益増につながります。サブスク向けはあらかじめ必要数が決まっているため生産計画が立てやすく、生産者の経営安定にもつながります。また、今回の規格では従来規格より短い丈で生産するため、仕入れた切り花を切って調整していたサブスク業者の手間やごみの削減にもつながります。本規格では、1)無花粉のため日持ちがよく、輸送性に優れる、2)仕立て方の工夫で1株当たり多くの本数が収穫でき、低単価でも収益を見込める、などといった特徴から、サカタのタネのトルコギキョウ「ソロPF」シリーズが使用されています。

「約10年前から始まった花のサブスクサービスはコロナ禍を経てさらに発展しました。従来花を買っていなかった層へのアプローチが可能となり、アフターコロナの今もその勢いは堅調です。サブスク向けの規格、栽培では買い手を明確にし需要に応じた生産・流通を行うことができ、生産現場、流通における多くの“むだ”の削減に繋がります。生産者が安心して生産を営める持続可能な環境を整えることができると同時に、切り花小売価格も抑えられるため、より一層花が身近に楽しめるものとなりこれまで以上に花の消費拡大へつながるものと確信しています」(大田花き営業開発室長・黒田高碩)

「トルコギキョウのリーディングカンパニーである当社だからこそ開発できた『ソロPF』が今回の取り組みの要となったことをうれしく思います。これからも多様なニーズを見据えて、新しい品種を世に出していきます」(サカタのタネ営業本部長・齋藤弘佳)


詳細はサカタのタネ ニュースページ
https://corporate.sakataseed.co.jp/news/2023/20230629.html