新年度が始まりました。
この時期になると、十数年前の大田花きの入社面接で聞かれた、ある質問を思い出します。
「あなたにとって、花のある原風景とはどんな風景ですか?」
当時の私が思い浮かべたのは、地元・弘前の桜や、手伝いをしながら遊んでいた祖母のりんご畑の風景でした。面接では咄嗟に桜の話をしたような、そんな朧げな記憶があります。
毎年見慣れていたはずの桜でしたが、ちょうど面接の前年に見た桜吹雪や花筏の光景が強く心に残っていました。今後、あと何回この景色を見ることができるのだろうか――そう思うほど、忘れられない美しい風景でした。
「花のある風景」という言葉はよく耳にしますが、「花のある原風景」とは一体何だろう?
そう思いながら、この話が質問の意図に合っているのかどうか悩みつつ、話したような気がします。
それ以来、「花のある原風景とは?」という問いは、私の中でひとつのテーマのような存在になっている気がします。
花のある原風景は、住んでいる地域、これまでの体験、置かれてきた環境、周囲の人の影響などによって、十人十色の答えがあるものだと思います。残していきたいもの、残っていてほしいもの、語り継いでいきたいこと――文化にも通じる部分が多くあるのではないでしょうか。
新年度のこの時期、うまくスタートダッシュが切れた人もいれば、まだ準備段階の人、なかなかやる気が起きない人など、さまざまな思いを抱えている人も多いのではないかと思います。
そんなとき、昔懐かしい風景に思いを馳せながら、少し心を落ち着かせてみる。
もしかしたら、何か答えが見つかるかもしれません。
花の時期やタイミングはなかなか難しく、記憶の中の風景と同じ景色に出会うことは簡単ではありません。そんなときは、近くのお花屋さんや近所の公園など、身近な場所で四季を感じてみてください。
皆さんなら、「花のある原風景」と言われて、どんな景色を思い浮かべますか?

情報システム本部 中村(恵)

