年末年始に楽しむ、山野草のテラリウム

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最近は早朝の通勤時間帯、月がまだ空に残る薄暗い道を自転車で走ることが多くなりました。
晴れた日には橋の上から美しい富士山が見えるのですが、この時期はまだ周囲が暗く、なかなかその姿をはっきりと確認することができません。
冬至を迎え、これから少しずつ日が長くなっていくと思うと、ささやかな希望を感じます。

今年を振り返ると、以前所属していた部署のご縁もあり、テラリウム向けの植物資材をお客様にお届けしたり、植物を探したりする機会がありました。
その中で、山野草がテラリウムによく使われていることを、改めて実感しました。

「山野草とは?」と聞かれると、実はその定義はとても幅広いものです。
園芸植物も含め、野生の植物や野生に近い性質をもつ植物を指し、高山植物、水生植物、食虫植物なども含まれます。
しいて言えば、自然の中にあるような素朴な表情をもつ植物が多いことが、山野草の特徴と言えるかもしれません。

テラリウムでよく使われる定番のひとつが、葉がとても小さなヒメユキノシタ。
自然の風景を切り取ったような景色を表現するのに、とても相性の良い山野草です。
そのほかにも、さまざまな山野草がテラリウムに使われています。

最近では、生産者の方々の工夫により、山野草がミニサイズで作られるようになり、テラリウム制作にちょうどよいサイズ感のものが増えてきました。
おかげさまで、お問い合わせをいただく機会も多くなっています。

小さなガラスの世界の中で、静かな自然や季節の移ろいを感じられるのが、テラリウムの魅力です。
水分が容器の中で循環するため、比較的管理がしやすい点も嬉しいポイントです。

山野草には花をつける種類も多く、季節の変化を身近に感じることができます。
また、コンパクトに育てられ、テラリウム環境でも十分に育つ種類が多いことから、その可能性の広がりも感じています。

年末年始のお休みのひとときに、山野草を使ったテラリウムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

情報システム本部 高階