昨年3月は、業界にとって長い低調取引の端緒となる月となってしまいましたが、本年は例年同様、活発な年度末の流通を維持することができ、業界全体が胸をなでおろす結果となりました。春彼岸や年度末需要(卒業式・離任式など)では、店頭販売も好調であったと伺っております。彼岸の中日(春分の日)には降雨がありましたが、入りや週末は天候に恵まれ、墓参需要も活況を呈しました。卒業式・離任式においては、感謝の気持ちを伝える手段として生花への回帰が、特に若年層を中心に見られ、ハレの日を花と緑が彩っています。これに伴い、生花市場の取引も活況となり、低迷継続への懸念を抱いていた生産者にとっても明るい結果となりました。
この場をお借りして、生産者、生花店、従業員、そして何より生活者の皆様に心より感謝申し上げます。本年も一歩前進し、価値ある花の流通を盛り上げてまいります。
本年度においても、ニーズにマッチした品質・価格・バリエーションを安定的に提供し、「花のある暮らし」を年間通じて生活者に届けてまいります。来年の同時期には、横浜・上瀬谷でGREEN×EXPO 2027が開催されます。花や緑を生活に取り入れてもらうきっかけになることでしょう。
さて、連日の報道では中東情勢、とりわけイランを巡る動きが取り上げられています。一時200円を超えたガソリン価格も、各種対策により足元では落ち着きを見せています。日本では備蓄原油の放出や価格抑制策が講じられており、物価上昇が続く中で、様々な影響の緩和が図られています。また、一般消費者にとどまらず、生産者や物流事業者に対しても、負担軽減に向けた対応が進められています。
現在、日本では従来どおりの生活が維持されていますが、海外では原油調達の停滞により国家機能に支障が出ている例もあります。現時点では、日本において自粛や規制の必要性は示されていません。背景には、心理的不安が過度な自粛や買い溜めを招き、混乱が拡大するリスクへの懸念があるものと考えられます。無駄遣いは避けつつ、冷静に経済活動を維持しながら、不測の事態に備えていくことが重要です。
次に会社運営についてです。当社では、年間スケジュールに基づき「いつまでに何を行うか」を各自が主体的に管理する体制を進めてきました。無計画では先送りや突発対応に追われ、本来の業務が未達となるリスクが高まります。常に余裕を持ち、成果と時間を適切に管理することで、新たな課題にも柔軟に対応できる組織を目指しています。また、個人で対応が難しい案件については、チームで取り組むことが不可欠です。そのため、事務所をリニューアルしフリーアドレス制を導入することで、横断的な連携を促進しました。本年度も計画的な業務運営の定着を図りながら、より一段深い理解に向けて伴走支援を行ってまいります。
また、利益は将来への投資です。人件費も投資と捉えていますが、放任は許されません。社員一人ひとりが豊かな生活を送り、お取引関係者にご満足いただけるサービスを日々磨いていくこと、そのために上司が部下の成長を引き出していく構図が欠かせません。現場での知識・経験の蓄積に加え、上司のマネジメント能力が一層重要になります。中間管理職を支える役員の重要性も増しており、最終的には役員を支える代表執行役である筆者の責任が最も大きいと認識しています。ゆえに、思い付きで指示や表現をすることなく、計画的アプローチを自ら実践してまいります。
投資を適正に実行するためにはコスト削減の切り口も重要です。ペーパーレス化が相当進行し、長期保管を必要とする帳票類以外は電子化が相当進んできました。あらゆる場面で年々無駄が減少している認識を、入社当時と比べて筆者も感じます。 しかし、生産者にコスト削減を求める以上、当社も改善を継続する必要があります。積極投資すべき場面で倹約し過ぎると将来の売上や利益を失う事もあるでしょう。各自が投資対効果を判断できる組織づくりが重要です。
筆者自身も同様です。例えばパソコンは業務に欠かせない必需品ですが、かつては買い取りで長期間使用することが最も経費対効果に優れると考えておりました。しかし、システムの高度化に伴い、処理能力や容量への要求は高まり、OSのアップデートに機器の性能が追い付かず、継続利用が難しくなる場面も想定されます。 このように、技術進化の速い領域では、買い取りによる長期保有が必ずしも最適とは限りません。まだ使用可能であっても更新を先送りすることで、生産性や効率に差が生じることもあります。一方で、変化が少なく耐久性の高い設備については、買い取りが合理的な場合もあります。同じ支出を行う上でも買い取りか?サブスクか?によっても得られる対価が変わってきます。
もう一点は「止める勇気」でしょうか。取り組みが多すぎると中途半端になるリスクが高まります。優先順位を明確にし、選択と集中で成果を確実に積み上げることが重要です。それには、成果を上げきるひたむきな努力も欠かせません。取り組みの結果を定量評価し、改善策を講じる主体性も求められます。何より、いつまでにどこまで仕上げるか?の計画性が重要で、更に言えばその前提として「なぜ行うのか」を明確にし、関係者と共有することが出発点となります。
改めて、企業は人で成り立っていると申し上げても過言ではありません。 評判をつくるのも人、前進させるのも、後退させるのも人です。
過保護にすることなく、心地よい緊張感の中で、成果を上げた人には称賛を、思うように進まない場合にはその要因を共に見つめ直し、次につなげていく。主体性を持って、自らの意思で成長という光に向かって伸びていく――その新芽が健やかに育つ土壌を、企業として整えていきたいと考えています。
自ら積み重ねた成果は、やがて岩盤のような基盤となって根を支え、安定した実りをもたらします。その実りを関わるすべての皆様と分かち合い、ともに喜び合える関係を築いていきたいと考えております。
気象変動と同様に、経済環境も変化の激しい時代にあります。ほんの少しの成功と余裕を胸に、常に平常心で環境を捉えながら、関係者への価値提供と喜びを自らの原動力とし、心豊かな連鎖を持続的に広げてまいります。
そのような変革の元年に必ず到達させる覚悟で、4月1日を迎えました。
本年度も何卒よろしくお願い申し上げます。
Canon EOS 6D MarkⅡ/EF75-300mm f4-5.6 USM/ISO100/290mm/0ev/f5.6/1/500s
萩原 正臣 9:00
