微力ではございますが、課題解決と価値創造を念頭に、サステナブルな花き業界の発展に寄与していく所存です。
そのうえで、お取引先様並びに業界関係者の皆様と一層盤石なサプライチェーンを築き上げ、花や緑を通じて、生活者の皆様へ潤い豊かな暮らしをお届けしてまいります。
今後とも、皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
令和7年6月25日
株式会社大田花き
取締役兼代表執行役社長 萩原正臣
さて、今週のブログをお届けしたい。
先週は広義のデジタル化により業界をアップデートしていきたいといった内容をお伝えした。テクノロジーの力を用いて販売最前線を効率化する方策の一部を記載し、テクノロジーの進化に伴いその気になれば何でも(やや語弊あるが・・)具現化出来る環境になりつつあると筆者も認識を新たにしたところである。 今後は最良のゴールがどのようなものであるかを鮮明にイメージする事が重要になってくるだろう。 未来のビジョンを描き、そこから逆算して解決策を考え手段を設定する。いわゆるバックキャストをしながら、未来へと繋げていくイメージだ。
次にこれらバックキャストは誰が行うべきかだが、今まで弊社の運営では、執行役会や本部長会議などの上層部が方針を決め、準じたメンバーが具体的方策をまとわせる流れであった。勿論、今後ともその多くはこのスタイルで進行してゆく事を予想しているが、Z世代やミレニアル世代が経済の中心になりつつある昨今、、多様な発想や考え方を加えてチャレンジするプロジェクト的運営を柱の一つとして考えている。
たとえ話の一つであるが、弊社内には「事業採算委員会」なる組織がある。一定金額を超える購入や投資、仕組みの変更等が生じる場合、「事業採算委員会」で先ず議論し、投資対効果が得られるか?そもそもその投資が必要か?を審議し、通過した事案のみを社内稟議起案し判断するというものである。 本年度より、このメンバーを若返らせて刷新した。将来会社の中枢に進み、維持発展させながらお取引先の負託に応え続けなければならない会社経営の経験値を積むことが第一の目的であり、第二は今流の着眼点で要・不要を判断する事が選択肢の一つで重要ではないか?と考えたからである。
このように、社内メンバーの成長や遣り甲斐に大田花きは寄り添っていく。成長するためにはコミュニケーションを図ったり、立ち止まって考えたり、リスキリングや思考の整理が重要だ。そのためにも無意識に利用しているAIやテクノロジーの力を借りて、効率よく時間を創出する必要性が高まりを見せている。
勿論、AIを手放しで歓迎している訳ではない。人命や生物圏に甚大な損失をもたらしうるほか、人類の疎外や絶滅にさえつながりかねないとして、世界的な知性を有する有識者が警鐘を鳴らしている。加えて、AIの開発に直接携わる技術者たち自身も、同様の懸念を表明しているのである。AIの、自ら学習し・判断して・成長しながら実行出来る脅威は、今まで人類が扱ってきたテクノロジーと全く異質である事は言うまでもない。 しかし、もう既にAIの無い世の中は考えられない。あらゆるところでその技術は利用され始めており、その恩恵を我々は充分受け始めている。後戻りできない状態である事から、ルールを設定して、確りプログラミングし、逸脱しないように共生していくことが肝要であると筆者は捉えている。
弊社で特に力を入れていきたいことは、上手くテクノロジーを利用して、従業員の時間を創出し、大田花きらしい判断力で成長・発展する事に時間を割いて行くことだ。より精度を高め、面白い発想を養い、魅力あふれる企業運営を実践したい。 そのために外部研修会への積極参加を促したり、会議運営方法の見直しにも力を入れたりしている。また、現場の機械化や事務所のフリーアドレス制導入も実践している。環境を整え、業界が抱える課題の解決を実践する体制づくりに注力している。
従業員一人一人の尊厳やアイディア、責任感他を育み、周囲からの信頼や感謝を原動力に、自走する従業員や会社を確立していきたい。 人材はコストではなく価値を生み出す資本である。機械やAIではなく、やはり人が生み出す価値を重要視して、求められる変化を実現したいと考えている。
●営業本部では予算計画に則った実績確保と共に、新規産地・新規品目・新規顧客の開拓、付帯する商品・サービスの提供を実践する。
●ロジスティック本部では場内外物流の技術革新を目指し、物流が寸断することなく、必要とする方へ商品をお届けできる盤石な体制強化を実現する。
●情報支援では過去を分析し未来を予知する。DX並行推進しながらイノベーションの原動力として、合理化・時間の創出を推進しながら会社全体をバックアップする。
●管理本部では労働生産人口の減少を打破すべく、大田花きの魅力を社内外に発信する。 経営企画部では中長期戦略をトレースし、未来も信頼される企業であり続けられるように社内外と連携強化に努める。
最後に、今期の重要なテーマの一つに、「目標達成に対する計画的アプローチ」を設定している。個々人が計画性を身に付け、大田花きの文化にまで昇華させることを目標としている。計画的に年間目標・中期目標を達成するセルフマネジメントを身に付けられるよう、個々人がチャレンジしている。
何をおいても、従業員の遣り甲斐や時間の創出、社内外顧客とのコミュニケーションを大切にしながら、従業員として・大田花きとして、課題解決と価値創造を実現できるように注力していく。

Canon EOS 6D MarkⅡ/70mm F2.8 DG MACRO|Art 018/ISO320/70mm/-2.3ev/f2.8/1/160s
萩原 正臣 9:00