長所は真善美

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 昨日の日曜日、近い親族が集まって孫娘(長女の二番目の子)の二十歳のお祝いをした。祖父母である私たちからは貸衣装の着物とお祝いを、叔父にあたる私の長男からもお祝いを渡した。会場は、お姉さんが成人のお祝いをした時と同じ場所、私の長男の学生時代の友人が勤めている「つきじ治作」だ。ここは海外のVIPが一軒全部を貸切りで食事をするような場所で、素晴らしい日本庭園もある。贅沢だがその庭を見ながら、食事をしたり写真を撮ったりしてお祝いした。孫は姉妹二人で、仲はとても良いのだが個性はまるっきり違う。義理の息子から乾杯の音頭をお願いされたので、「自分らしく生きること。そのためには自分の長所をこれからも伸ばしてください。もし欠点に感じることがあったとして、それを直すことはやぶさかではないが、直すことに努力するよりも、長所を伸ばすことをしてください。そうすれば、欠点が出ることも少なくなります。社会人になったら、長所で社会の役に立つように」。こう伝えて乾杯した。これは大田花きのお取引先である種苗会社、生産者、運送店、買参人の方と、様々な方と関わっていてつくづく感じることだ。

 大田花きはドメスティックな仕事をしているが、実は海外の方とも仕事をしている。輸入商社の方を通じて、例えばマレーシアのスプレイ菊の農場のオーナー、あるいはそこで働いている人とやり取りをしたりしている。特にこれからは、国内で働くとしても世界を意識していかなければならない。観光地やホテル、デパートではないので、インバウンドの直接の恩恵は受けていないが、ものの考え方、例えばSDGs一つとっても、いつも海外の中ではどうかを考えながら仕事をする必要がある。従って、日本の良さはどこなのか、考えている事が本当に国際的にも通用するようなものなのかを常に考えている。一方で、人間しか持っていない「真善美」に繋がることであれば、むしろ世界が認めてくれることを意識せずとも伸ばしていって良いのではないかと思うに至る。それはいつか、例えば今のお寿司やおにぎり、卵かけご飯と同じように、世界から認めてくれるものになるのだ。次女の二十歳のお祝いを義理の息子夫婦が海外のVIP御用達の場所で行うのも、その真善美の文化や景観に触れて欲しいという想いがあるから贅沢したのであろう。

 真善美の行いやものに触れて、素晴らしい人生にする。このことに向けて私たちは向かっていけば良い。身内の成人のお祝いだったが、そのようなことを自分自身でも感じた次第である。

 


投稿者 磯村信夫 14:59