謹賀新年
その他
昨年の暮れは例年の出荷段取りと違い、20日過ぎから様々な用途の出荷物が集中しました。出荷者も運送店も、卸売市場も、そして花き業界のアンカーである小売店も、それはそれで大変だったでしょう。「前進開花に高値なし」の正反対で、開花が遅れてしかも数量が少なく高値が続きました。小売店は来店されるお客様のために、苦労されて何とか販売されたのが昨年の年末でした。
昨年の年末のような物日は、私も業界に入って50年ですが初めてのことでした。しかし天候異変や少子高齢化、生産経費の値上げで、今後も同様の動きが起きても不思議ではありません。成人の日、旧正月、愛妻の日、節分、バレンタインデー、ひな祭りに国際婦人デー、卒業式、お彼岸、年度末の会社需要など、3月末まで物日は続きます。個人生活、家庭生活、学校生活、会社生活といった、それぞれの「生活価値」に合わせられるよう、花束のボリュームやデザインを工夫するだけではなく、価値ある情報を消費者に伝えることで満足してもらえるようにしていきましょう。
セリ人だった私は、「この出荷者の花はあの買参人が購入して、きっとこういうお客様に買ってもらっているのだろう」と、パレートの法則に則って実際の花のサプライチェーンを創造することが出来ます。生活者が花を買って、花との生活を楽しんでいただくために、生産者、運送店、卸売市場(卸・仲卸)、小売店までの特定サプライチェーン上のコミュニケーションをしっかり図ってまいりましょう。一つのチームとして、みんなで消費者に向けて花をもっと買ってもらえるよう協力いたしましょう。
以上が、大田花きが新年にあたり心新たにやるべきことと誓い、花き業界の皆さんにもお願いしたいことです。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
投稿者 磯村信夫 8:00