若年層に合わせた組織づくり、社会づくりが必要だ
花き業界
もう既に皆様もお気付きだと思うが、現在の消費行動は「正直であること」「シンプルに生きること」、この2つが重要なキーワードとなっている。また、若年層が消費のトレンドを牽引している。価値観の基準においても同様で、私たちがこの国で生きていくにも生産活動をするにも、日本のこれからを創っていく年代に合わせたサービスやモノを提供・販売することが必要だ。そしてそれは、会社組織についても当てはまる。慎み深さが日本人の良さだと言っても、年配者の意見ばかりを慮り、これからの日本を背負う若年層の意見を取り入れない経営では、未来が無い。
物価が値上がりを続け、賃上げがあっても実質可処分所得が増えない。従って20歳代、30歳代の花き消費が、コロナ禍の時よりも萎みがちになっている。特に正月は伝統的な花飾りをするから、若年層が「素敵」と思う形に切り替えていく努力が、花き業界にまだまだ足りなかったと思われる。
なかなか厳しい消費傾向の一方で、松と南天の実をお店でアレンジし、スワッグにしたものが飛ぶように売れたという生花店の方もいらっしゃる。去年の千両と南天は豊作だった。南天の実は市場でも人気で、例年より多くの数量が取引された。花の催事の時でも、その時代に流行る歌やファッションと同様に、どのようなものが時代に相応しいかを考え、もう一度工夫をしていく必要がある。そして花き園芸業界も新しい国づくりに参加する産業として、各社(各自)が「正直であること」「シンプルに生きること」に照らし合わせて、直すべきコトを見つけ正して欲しい。そして明るく仕事生活・消費者としての消費生活を送って欲しい。
私たちは生活者に「花のある暮らし」を楽しんでもらいたいと思って仕事をしている。社内構造のリフォーム、業界意識改革を行って、新しい日本を創っていく活動に参戦したい。
投稿者 磯村信夫 11:30