10月の花 ホトトギス~和の雰囲気で気分転換を~
片桐義子の花セラピー
10月の花 ホトトギス
花言葉 素朴な気品
和の雰囲気で気分転換を
9月下旬になり、ようやく秋の気配を感じるようになりましたが、記録的な大雨が石川県の能登半島北部に降り、大きな災害が発生してしまいました。1月の大地震からようやく立ち上がろうと頑張っている人々に、再度悲しみや落胆が広がっております。テレビや新聞などの報道で現地の悲惨な現状を見るにつけ、言葉がみつかりません。心からお見舞いを申し上げると共に、1日も早い復旧復興を祈っています。
今年の夏の暑さは異常でした。クーラーを何か月間使い続けたでしょうか。体が悲鳴を上げています。朝と夕では活動のエネルギー量が異なり、夕方から夜にかけて1日の疲れが出やすくなります。気力や体力の弱まりを感じたら、寺の参道や小道を散策してみませんか。ホトトギスが自生しているのを見かけます。
ホトトギスは和の雰囲気があり、古くから、茶人は茶花として、歌人は歌材、俳句では秋の季語として親しまれてきました。ホトトギスの素朴な美しさ、ユリ科特有の個性的な花姿は、とても気持ちを落ち着けてくれます。ホトトギスの紫色の花色と山野草の自然の美しさが、疲れた体や心にホッと安らぎを与えてくれるようです。環境を少し変えてみると、考え方も少し変わるような気がします。
さて、ホトトギスはユリ科ホトトギス属で、故郷は日本や東アジア。名の由来は、鳥のホトトギスの胸の模様が、花の紫の斑点に似ていることから。別名を油点草(ゆてんそう)と呼んでいます。これはホトトギスの葉の油の染みからきているようです。名付け親である先人の知恵とセンスには、本当に感銘をうけます。
<投稿者 片桐義子>