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2023年09月28日

10月の花 ナナカマド~冷気の中で、ほのかなあたたかさを運ぶ~

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10月の花 ナナカマド
花言葉 子孫繁栄
冷気の中で、ほのかなあたたかさを運ぶ

秋の彼岸を過ぎた頃から、ようやく秋の気配をかんじるようになりました。今夏は例年に比べて猛暑が続き、身体が相当ダメージをうけてしまったようです。秋は他の季節にはない心を和ませてくれる自然の装いが秘められており、満喫する事ができます。

以前、長野県の上諏訪へ行った折、諏訪湖の水面の色と、湖畔に植えられたナナカマドの色づいた赤色とのコントラストの美しさに感動したことがあります。赤い実をついばむ鳥たちを見ながら、冷気の中にほのかな暖かさを感じることができました。

中国古代の医学書「黄帝内経素問」に「肺は秋によく働き、大気から「気」を吸収し冬に備える、さらに秋は陽の気が減少していく季節。出来るだけ早起きして朝の陽の気を取り入れよう」と書かれています。ナナカマドは、太陽と土からの両方のエネルギーを吸収している花木。まさに陽の気の塊。その花木は私たちに強いパワーを与えてくれます。 冬に備えて心身のコンディションを整えておきましょう。自然の中で大きく深呼吸して、眺めてみてはいかがですか。秋の夜長をのんびり過ごし、心のゆとりを取り戻せるでしょう。

ナナカマドとは、漢名を花楸樹(かしゅうじゅ)といい、七回かまどに入れても燃え尽きないほど燃えにくいことから名がつけられました。別名は雷電木(らいでんぼく)といわれ、雷よけや厄よけになるといわれています。ヨーロッパでは神聖な木として尊ばれ、果実が民間薬として使われていたことがあります。

6~7月頃、枝先に花径1cm程の白い小花をたくさんつけます。小さな白い五弁花がたくさん咲き、オレンジ色の実から秋には赤い実になります。真っ赤に紅葉した葉とのコラボレーションは息をのむほどの美しさです。紅葉した葉が落ちても実は残り、冬枯れの季節に華やかさを残してくれます。公園や街路樹として植えられているため、散歩の際出合うチャンスがあることも。堅くて丈夫な材は、彫刻用などとして大切にされています。



<投稿者 片桐義子>