2019年02月14日
vol.126 JA常陸大宮地区枝物部会様:茨城県 花桃/耕作放棄地解消モデル
♬“じーんせい楽ありゃ 苦もあるさ~”
水戸黄門さまの銅像の立つ水戸駅から北上すること約30キロ。
やってきたのは、奥久慈(おくくじ)とよばれる茨城県の常陸大宮市、常陸太田市、大子町(だいごまち)と呼ばれる地域。
なんとここに・・・♬“じ~んせい楽しく いきましょう”と、年金生活者を対象した花き生産に勤しむ生産部会があるというではありませんか。
その部会こそJA常陸大宮地区枝物部会さま!(以下「奥久慈」や「常陸大宮」と呼ばせていただくことがあります)
“恐らく”平成最後の「産地ウンチク探検隊」は、花の消費が低迷した平成に、数々の実績を残し、急成長を遂げているこちらの生産地から、桃の節句直前に因み花桃の生産についてお届けします!
【JA常陸大宮地区枝物部会さま基本情報】
設立:平成17(2005)年(本年15年目を迎えます)
部会員数:109名(平成30年度)
栽培面積:57.8ha(同上)
栽培品目:花桃、柳類を中心に約250品目に及ぶ枝物
売上:1.1億円(平成30年度見込み)
【花桃基本情報】
学名:Prunus persica
原産地:中国
日本へは早くに渡来し、弥生時代の遺跡から実の核が出土している。
分類:バラ科モモ属
開花期:3月-4月
桃の節句は旧暦3月3日。新暦の3月3日では、まだ寒く花桃が開花する季節ではありません。
そこで、3月3日ひなまつりのための花桃は、まだつぼみの固い2月に収穫し、温度と湿度をコントロールした温室に入れて、花芽を「ふかせて」(促成させて)出荷します。
「桃を用(も)ちて鬼を避(やら)ふ縁(えに)なり」(日本書紀)
この歌からも、桃は邪気や悪鬼を祓う力があることがわかります。昔話「桃太郎」が鬼退治に出かけるように、桃は昔から邪気を祓う縁起物とされているのです。
さて、そんな花桃を中心に枝物を生産出荷される常陸大宮さま。近年の実績推移をグラフにすると次の通り。
え?
ちょ、ちょ、ちょいとーーーーーッw(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w うっそ。
花き産出量増加が難しい今日、この余裕の右肩上がりのグラフはナンデスカ~!?
その秘密を探るため、いざ奥久慈に潜入です!
■奥久慈枝物部会の誕生
奥久慈の枝物部会について、ご説明くださったのは部会設立以来、部会長をお務めで、まさにこの部会を設立された石川幸太郎(いしかわ・こうたろう)さん。
石川さんはもともとJA茨城県中央会の常務理事をお務めで、農協の組織・運営指導をしていましたが、定年前に早期勇退され、枝物産地の確立を目指しました。
農業生産自体、初めてという石川さん。
農業生産の道を選ばれたその理由は?
「地域を元気にしようという夢があった。
その目的は2つあるよ。
ひとつは、耕作放棄地解消による地域農業の活性化。・・・【1】
もう一つは、年金生活者のお小遣い稼ぎ。・・・【2】」
【1】耕作放棄地の解消
茨城県は耕作放棄地面積が全国で第2位。
↓農林業センサス(平成27年)
それだけに“以前から耕作放棄地を何とかしようと思っていた”という石川さん。
「とりわけこの奥久慈地域は茨城県の中でも耕作放棄地が多いんだ」
なるほど、農林業センサスによると2010(平成22)年の時点でこの通り。
茨城県統計課農林業センサス↓
統計にある44の市町のうち、上位に奥久慈地域の3つがランクイン。奥久慈地域で茨城県全体の耕作放棄地の15%を占めています。
耕作放棄地が増えていくということは、地域が疲弊しかねない。石川さんはそれを看過するわけにはいかなかったのです。
奥久慈地域は、以前は水稲とタバコ生産が盛んでした。しかし、タバコの生産量減少とともに、耕作放棄地が増えていったのです。
(↓耕作放棄地の一例)
最初はあちこちこのようにしぶとい篠藪がはびこっていたところを、人海戦術でこれを鎌で刈って開墾、整地しました。
ってえーーー!!!
ユンボなどの大きい重機を入れるのではなく、すべて手作業で行ったのですかΣ(*゚Д`;)??
「そうだよ。
竹笹は丈夫でなかなかしぶとくてね、大変だったよ」
それを、部会の立ち上げメンバーで整地していくのは、もうそれは気の遠くなるようなお仕事です。
しかし、そのように石川さんを筆頭に皆の力を合わせ徐々に開墾し、現在では常陸大宮の中でも旧緒川村(おがわむら)の那賀(なが)地区では耕作放棄地はゼロになったといいます。これはすごい成果です。社会問題がひとつ解消したと言っても過言ではないでしょう。
2010年茨城県統計課のデータによると、耕作放棄地は全体で増えているものの(全国ほぼどこでも同様の傾向です)、奥久慈地域のシェアは小さくなっています。
そして2番目の目的であるお小遣い稼ぎについてはどんな真意がありましたか?
「これも農業に関する問題解決の一つだよ。
少子高齢のこの時代で、高齢者の労働力を使わないと農業も継続できない。
でも、農業も生活のためにやろうとすると、急に苦しくなる。
そこで、年金プラスアルファのお小遣いを稼ぐ程度にと思えば、生産も楽しくなるでしょ」
そのためにまず、石川さんは御年50の時におひとりで枝物生産を開始。
3年後くらいに数人のお仲間に声をかけ、2005年には9人で農協の部会を設立。この時の生産品目はひたすら花桃。
それが今では109名というから驚きです。どのようにお仲間を集めたのですか?
「例えば定年退職を前にした55-56歳くらいの人に声をかけるんだ。
“桃栗3年”ていうでしょ。それと同じで、桃は苗木を植えて3年目から出荷できるようになる。
枝物は定植から収穫できるようになるまで時間がかかるからね。
定年前に作り始めて、定年を迎える年には出荷をスタートできるように準備しましょうと勧める」
そのようにして部会に入られた方たちは、某大手の企業から公務員まで。
「お勤めしている人に新規参入して生産を始めてもらわないと、現役の農家さんだけでは耕作放棄地はなくならない。
お勤めしている人にやってもらうためには、週末のお世話くらいで始められる枝物がいい。
みんな定年後も体は元気。
生産も大切だけど、忙しすぎて生活を楽しむことを忘れちゃったら意味がない。
ゴルフだってしたいし、みんなで飲みに行くお小遣いもほしいでしょ。
そのために枝物生産に勧誘するんだよ」
水戸黄門の歌ではありませんが、「ああ人生に”枝物“あり!」ですね(^_<)~★
(※本来の歌のタイトルは「ああ人生に涙あり」若いみなさまのために念のため)
生産出荷で稼いだお金は、ご本人のお小遣いにもなるし、地域の耕作放棄地の解消にもなる。まさに一石二鳥ですね。
でもお小遣い程度って、どのくらいですか?
「最初に目指したのが、部会100名、100ha、1億円(売上)だったんだ」
なるほど、おひとり年間100万円くらいですね。
9人からスタートされたわけですから、10倍くらいまでを目指していらしたのですね。
「だけどもうその目標もクリアしちゃったよ」
えーーーーッ⊙0⊙!!
現在の部会数は109名、生産品目250種以上、平成30年度の売上も期末を待たずに、すでに1億円をクリアしています。
「こんなに早く目標に到達するとは思わなかったな。嬉しいよ。
部会の設立と地域活性は私の積年の夢だったんだ」
こうして、石川さんは枝物生産で地域の活力を甦らせ、定年退職者の年金に加えた収入確保も実現してしまったわけです。
そんな取り組みと石川さんの情熱が人と信頼を呼び、当初は高齢者のためのビジネスモデルのはずが、現在では42歳、38歳、32歳、最年少が26歳・・・と次々と若手が参入。県外からも新規就農者が来るようになり、奥久慈の枝物部会は年々拡大の一途を辿ります。
この奥久慈辺りは、いわゆる中山間地。農家1軒の規模が小さいため、若手が専業農家で生計を立てるというのは事例が少ないのだとか。つまり、勤めている人が多いのですが、石川さんが自ら農業生産でお勤めと同じくらい稼げると体現されたために、それがひとつの道標となり、若い人もその成功例に倣って参入することができるようになったのです。
いまでは、常陸大宮のユニフォームまでできました!
※写真左はJA常陸の関さん。
これが常陸大宮地区枝物部会のトレードマークです!たまに、このユニフォームを着用した常陸大宮ご一行様が、大行列で大田市場にいらっしゃいいます!どうぞこの機会にお見知りおきくださいませ♪
■なぜ、枝物?
そんなお小遣い稼ぎのためにウィークエンドファーマーから始めた奥久慈のみなさまにとって、なぜ枝物というアイテムが良かったのでしょうか。それには石川さんの深いお考えがあります。
「耕作放棄地は土地が荒れていて、栄養が少ない。
根が丈夫な篠藪(笹竹)が生い茂って、整地には大変な手間がかかるし、野菜はとても作れない。
そこで、土壌栄養素が少なくても比較的生産しやすく、また多少足元に雑草などが生えていても大丈夫な枝物生産に取り掛かったんだよ。
それに、例えば野菜なら、毎日朝晩収穫しないといけない。すると、仕事で収穫できない日などがあると、野菜はどんどん大きくなって、規格外で売れなくなっちゃうでしょ。
その点、枝物だったら、毎日朝晩収穫する必要はないし、平日は勤務をして土日だけ圃場を見るということもできる。 足元の雑草に対してもそれほどナーバスになる必要もない。つまり農業が初めてという人にとっても、心身の負担が少ないんだよ」
なるほど、枝物なら圃場を離れられないというほどでもないので、勤務しながら農業生産を両立させることができるのですね。働きながら生産できる品目であることがポイントです。
まとめると以下の通り。
1. やせた土壌、荒れた土壌でもすぐに定植することができる
2. 毎日収穫する必要がない
3. 下草、雑草に対しても、それほどナーバスに手入れをする必要がない
4. 当座、苗代がかからない(種苗代のかからない枝物を選んで定植することができる)
うーん、なるほど。
1人で5年、枝物をモクモクと生産し続けた石川さん。
「この道で間違いない」という信念を持ち、生産をし続けたのは、大変なことだったと思いますが・・・
「大変でもない。挫折もない。
順調に来すぎている。
でもまさか、その時にはここまで部会ができて大きくなるとは、露ほども思っていなかったよ。
ただ地域が元気になってくれればいいなという一心だよ」
石川さんが1人でやっていらしたときから部会員109人に増えた現在に至るまで、その信念がぶれることはありません。これから先も、奥久慈の枝物部会は拡大し続けることでしょう。
■いざ圃場へ
お邪魔したのは、奥久慈の部会員のお1人、郡司次雄(ぐんじ・つぎお)さんの圃場。
奥様の文子(ふみこ)さんとおしどり夫婦で、花桃を中心に柳類や水木類を生産をされています。
ここも、写真右奥は全て耕作放棄地だったといいます。それをきれいに整地し、いまではきれいな花桃畑に生まれ変わりました。
写真右手の盛り上がっているところが耕作放棄地、左がそれを整地して生産圃場となっているところ。
そして、こんなふうに。
郡司さん、枝物を生産される前は何をされていたのですか。
「あたしネ、ケンツクしてたの」
ケ・ン・ツ・ク?(゚-゚?)
「ケンチクです。建築。
大工さんのことですよ、ウン探さん」
と耳打ちしてくれたのはJA常陸大宮の柳橋さん。
↓写真、左から柳橋さん。隣が郡司文子さん、石川さん、郡司次雄さん。
あはー、なるほど、それは失礼いたしました(´∀`;)
建築に従事されているところを、部会立ち上げと同時に石川さんにハントされて、枝物生産一筋に切り替えました。
「“んだよぉー、一生懸命ケンツクやってんのに、一緒に花を作ろうだなんてー”って最初は思っていたけど(笑)、やっているうちに面白くなっちゃってね」
と照れ笑いをしながら語ってくださる郡司さん。
どのようなところが面白いと思われましたか?
「必死で育てたら、きれいな花を咲かせてくれたり、市場に出荷した翌日に市況報告をもらうと、それが楽しみだったりするんだよ」
建築に従事していたために、なににしても仕事が緻密な郡司さん。妥協をヨシとしないスピリットで、生産する花桃はすばらしいものです。
特徴は、「木肌がきれい」なことと「花が等間隔で密に付いている」ことです。
★なぜ木肌がきれいなのか
奥久慈の花桃の特徴は、郡司さんばかりでなく、部会員のみなさまだれの花桃でも、木肌が☆・゚:*:゚ツルツル・ツヤツヤ☆・゚:*:゚できれいなこと。
どうしてでしょうか。
「1年目の若い枝を切っているからだよ。
枝が若いから、ゴツゴツしていなくて、きれいなんだ」
こちらをご覧ください。
写真の左が1年目、右が2年目の若枝。木肌のすべすべ感に大きな差があるのがお分かり頂けると思います。
1年目↓
2年目になると↓
通常、花桃の枝は同じ株から1年おきに収穫・出荷するのが定石です。2年に1度でないと、枝がしっかり成長せず、収穫が難しいのです。
しかーし!奥久慈流なら、毎年伸びてくる若い枝を毎年出荷することができるのです。もちろん青田刈りするわけではありません!
それは植物の性質を生かして、毎年収穫できるようにしているのですが、どのようにしているかはナイショです( ̄X ̄;)
「え?!ナイショなの?」(;゚д゚)
と秘密であることに驚かれる郡司さん。
え、郡司さん、ナイショなのをご存じなかったのですか?(´ж`;)
「うん」( ´艸`)ムププ
郡司さん、それは奥久慈だけのノウハウです。
毎年出荷用にするための作業は、生産の中で最も重労働で大変なくらいなのだそうです。
「でもそれをやらないと、毎年出荷できないし、木肌もツルツルにならない」
と石川さん。
2年目の枝になると一気にゴツゴツしてくるのです。
「こどもの成長、とりわけ女の子の成長を祝うなら、若くてツヤツヤした枝がいいでしょ」
ごもっとも。消費者の潜在ニーズを汲み取って確立した生産体系が奥久慈にあります。
ところで郡司さん、ウン探としては先ほどから郡司さんのお帽子が気になって仕方ないのですが・・・
「あ、これ?タオルを巻いているの。
落ちないし、あったかいんだよ」
これを、郡司さんが頭に巻いていらっしゃるので“郡司巻き”といいます。・・・と勝手に命名しようとしたら、既にそう呼ばれているのだそうです^ ^;
伺いましたら、どのように巻くのかデモンストレーションをしてくださいました!郡司さんに感謝!
こちらの動画をご覧ください。
どうぞ実際にやってみてください。
大田花きに帰って実際にやってみたウン探ですが、耳まで隠れて本当に温かいですし、何より崩れないのでちょうどいいのです!
■促成施設
こちらはJA常陸大宮枝物部会さまの促成施設。
※促成施設とは、桃を収穫して出荷するまでの間、ツボミを大きくして開花を調整する場所です。
平成26年から稼働。現在では奥久慈の枝物の出荷拠点となっています。花桃の出荷で共同の促成出荷場があるのは全国でも奥久慈だけではないでしょうか。
どうして促成が必要かって?
旧暦の3月3日は新暦の4月上旬ころ。今年(2019年)であれば4月7日に相当します。この頃になれば、桃も開花しますが、新暦の3月3日頃、本来屋外では、ツボミの状態ではあっても開花に至っていません。
そこで、ツボミの固い状態で収穫して、温度と湿度を調整し、ツボミが大きく色づいた状態で出荷するために促成するのです。するとちょうど消費者のご家庭でかわいらしい桃の花が開花するのをお楽しみいただけるというわけです。
ここに石川さん、郡司さんをはじめとする生産者さんたちがモモを持ち寄ります。
そして、石川さんが毎日3回(!)、生産の合間を縫ってこの集荷所に通い、花桃生産者60名分の花桃全部を「管理」しています。
「管理」というのは、開花具合を見ながら、ツボミの固いものと出荷OKなものを段階的に見極めながら、同じ開花ステージのものをまとめるために水槽を入れ替えたり、管理する促成室の部屋を変えたり、水槽の水の交換をしたりするのです。
このように桃の出荷時期には、根詰めて促成施設に通う「情熱」と「健康」と「目利き」と「花と部会員のみなさまへの思い」が必要なのですね。いろいろ必要なんだな。
温度は26度前後、湿度も60%ほどに保たれていて、この中はあったか~いのです (*´∀`*)
しかーし、奥久慈の促成施設が「温かくて湿度も十分」程度のからくりで終わるワケがありません!
「通常は、温かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まるから、ただ暖房を利かせただけでは、花桃の咲き具合にムラが出てしまうんだよ。例えば、上の方だけよく開花して、下の方は固いツボミのままとかね。それではバランスがきれいじゃないでしょ」
と石川さん。
確かに奥久慈の花桃は、足元までよくツボミが付いています。
それはこんなしかけがあるのです。
暖房のダクトをこの排水溝に通すのです。
ダクトを見せてくださるJAの柳橋さん。
もちろんこの排水溝としても使いますが、暖気を下に流し、空気を換気扇でかき混ぜることで促成室内の温度と湿度がどこにおいてもほぼ均一になるのです。
「だから奥久慈の花桃は上から下まで、ふかし具合が均等なんだ」
換気もミスト噴霧も温度調整も自動運転。
夏場は天窓も温度を感知して、自動的に開閉するようになっています。そのほか、二重カーテンで遮光と保温も調整できるようになっています。
施設ができる前、個々の小さい作業場では労働力がかかりましたが、共同の促成室を作ることによって増産出荷が可能に。
また4号棟まである促成室は、今後7棟までに増設予定。完成すれば約17万束(!)の花桃を出荷できるまでになります。
はい、ここでウン探をいつもご覧くださっているみなさまは、もうお気づきですね。
花桃の特集も、今回で3回目。
実は、奥久慈の花桃は出荷時、独自のひと手間を施して規格化しています。
それは、スリーブに入れて出荷されるということです。
これまでウンチク探検隊でも様々な生産者さんにお邪魔しましたが、即販売できるようスリーブに入れてご出荷されるパターンはどの花においてもかなりレアケースのように思いますが・・・
「スリーブに入れて出荷することによって、小売の際の加工の過程や量販店さまにおいて、リパックの手間が省けるでしょ」
折しも、スーパーや量販店の切花は、売上が伸びているチャネル。奥久慈のスリーブ入り花桃は、それらの伸び筋の売り場で大変重宝され、大田市場の仲買人さん間で評判となり、いまやブランドとなったのです。
ブランド名は「奥久慈の花桃」。この箱が目印です。
裏話ですが、初出荷の年は出荷用の段ボールすら準備が間に合わず、生産の師匠(青柳フラワーさん)のブランド「花よりダンゴ」の段ボールを借りて、出荷したそうです。「奥久慈の花桃」ではなく「花よりダンゴ」だなんてユーモアたっぷりのキャッチフレーズですね。
【JA常陸大宮枝物部会さまの格言】
・農業生産は、地域とともに進むべし!
・耕作放棄地解消モデルは、一石二鳥で生産農家の幸せにもつながっていた!
奥久慈の耕作放棄地は、枝物生産で多くの吉をもたらす幸作豊吉(こうさくほうきち)であった~!
・冬季は郡司巻きで寒さを耐え忍び、春を待とう!
郡司巻きをマスターするには、動画を見てねd(゚∀´*)
【失敗しない良い花桃の見分け方 三箇条】
・木肌を見る!木肌がツヤツヤ・ツルツルしてきれいなもの。枝が若い証拠です!
・花芽を見る!・ふっくらと色付いた花芽であること。また、花芽と花芽の間隔が等しく、できるだけ詰まっているものが良い!
<注意!>青っぽくブルーイングを起こしているものは手に取ること勿れ!
・出荷箱を見る!可能であれば出荷箱を見て「奥久慈の花桃」と書いてあれば間違いなし◎
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写真・文責:ikuko naito@大田花き花の生活研究所