産地ウンチク探検隊 生産者が語る花に対する熱き思いをご紹介します。

2017年12月29日

vol.120 JA岡山西船穂町花き部会様:岡山県 スイートピー【後編】


JA岡山西船穂町スイートピー部会木下良一さまの後編です。
(前編はこちら)
◆自動制御システム
前編でご紹介させていただいた木下さんオリジナルのしくみは、ほぼすべては、木下さんが就農した2000年当初から取り入れたものです。
同じく就農当初から環境設定のための自動制御システムを導入しました。これまでの流れでいきますと、これもmade by木下さん。
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今でこそ自動制御システムを導入された農家さんはあちこちにいらっしゃるものの、2000年当時は大学や研究所のようなところでしか研究されていなく、もちろんシステムや機械の販売も一般的ではありませんでした。

しかし、木下さんが自動化に拘ったのにはワケがあります。
就農前の研修先の農場でパートさんと同じようなお仕事をしながらも、「木下さんメガネ(◎◎)」で様々なことを観察していました。

【観察例その1】抽象語を数値化する
みなさん、スパゲティにかける粉チーズを“どば~っと”かけたり、カレーの隠し味で”チョロッと“ソースを入れたりすることありませんか?
この“どば~っと”とか“チョロッと”などのイメージで語る抽象語を農業生産で数字に変換したのがこの木下さん。

研修先の農場主が言いました。
「今日は水をさらっとやった」
「しっかりやった」

“さらっと”とか“しっかり”って一体どれくらい??
そこで、木下さんはある朝、水道メーターの数値を記録。
灌水後に農場主に「今日はどのくらい水をやりましたか?」と質問。
農場主は答える。「しっかりやった」
木下さんはもう一度水道メーターの数値をチェックする。

灌水前と後との数字を引き算して灌水に使われた水の量を算出。その数字を散布した株数で割ればひと株あたり何CCのことを「しっかりやった」と表現するのかがわかります。

次回農場主から「さらっと水やった」と言われたときにどのくらいかわかるというものです。


【観察例その2】1本にかかる労働時間をチェックする
一緒に働くパートさんと木下さんご自身も含め、スイートピー1本あたり作業時間を計測していました。
小さなメモパッドを胸に入れておいて、品種ごとに何人が何時間作業をしたかメモφ(・ェ・o)~メモメモ

手入れ、花切りから(いくつかの圃場に分かれている場合は)移動時間も含め、
人数×時間÷スイートピーの本数
で算出していました。

また、圃場内の環境を一定に保つため、天気や温度が変わるたびに手動で窓の開閉を行い、夜なら晩酌を我慢して圃場に来ては開閉作業をする様子を大変そうだな~と思いながらよく観察していました。

「“これは機械で自動制御にする方が効率的で、かつ正確に管理できる!”と思ってね」
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そこで働く人のことを思えば今で言う働き方改革にもつながることですが、木下さんがこれをされていたのは1998年。もう20年前です。

木下さんの観察眼で効率化のポイントを見抜き、独立するときの圃場設計にも役に立ったと言います。

自動制御システムの導入を決めてからは東京の展示会に足を運びました。
展示会でお会いした施設設計の会社に見積もりをお願いしたら、その金額は・・・


「1,500万円て言われたよ」

ぎょぎょー(((╹д╹;)))!!
money_fly_yenパタパタパタ
「でも、当時から自動制御システムはマストと確信していた。
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機械化はムダ取りもあるけど何より環境履歴を残すことが大目的。履歴を残さなかったら1年の経験が全て無駄になってしまう。1年の経験が残っていれば次の1年は初めてではなくなるし、1年+1年+1年の環境履歴は3年以上の価値があるデータになる」
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20年前の日本ではまだ自動制御システムはほとんど普及していない時代。ほぼオーダーメイドになるので高額になるのは必至でした。
で、どうされたのですか、木下さん?

「自分で作ることにしたんだ」

ハッ! Σ(゚д゚`)
前編のお話しに続き、そこもですか!?
その作り方がハンパないんです^ ^;


環境センサーとそれに応じた灌水システム、温度・湿度のコントロールシステムをはじめ、スイートピー生産に必要なすべての環境づくりを自動化。それに伴う配電盤まで自家製。それぞれのご事情により出勤時刻が異なるパートさんへの指示書もモニターで各自確認できるよう仕組みづくりをしました。
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大学時代、化学が専門だったので電機・コンピューターには縁がなかったとおっしゃる木下さんですが、それらをご自身で行うために、電気工事は資格が必要のため通信教育ユーキャンで取得。溶接は職業訓練校に行って技術取得。
環境制御システムはリレーシーケンス(電気制御の方式)講座などなどの通信で受け、本を読み、メーカーの話を聞いてシステムを作りました。

この天窓の開き具合も、何でもないように見えながら、実は計算され尽くしてのこと。
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怒涛のような学びと経験を得て、当時画期的な自動制御システムを自分で作り上げ、

「ちまちま作ってるんです~」
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木下さん、説明はわかりやすいのですが、「ちまちま」の用法が明らかに違うようですよ~^ ^;

この飾らない、偉ぶらないところが木下さんの魅力。ひたむきで朴訥としたお人柄で厚い人望を集めています。
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「キノシタ制御システム」(←ウン探が勝手に命名)で17年分の環境データ、肥料・灌水、採花率、秀品率・・・などが見えてきます。
すると失敗の振れ幅が小さくなり大失敗を回避できていると木下さん。誰もが明らかに「様子がおかしい」と思う前に早く気付けると。

「今、17年の蓄積データを元にスイートピー生産で回避すべき条件を調査中なんだよ。
でも、これを見て。
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赤が晴天で黒やグレーが曇天という意味。2013年から明らかに黒グレーが増えているのがわかるでしょ。同じようにやっていても、それまでうまくいっていたことがうまくいかなくなってきている。」

ありゃ!Σ |゚Д゚●;|

なんでしょうか、この真っ黒な部分?今年10月のこの日はずっと曇天だったってことですか?
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「そういうこと。そんなことはこれまでになかったほど連続して。
つまり2012年以前のケーススタディが当てはまらないことが増えてきているってことなんだ。過去に経験していないことが毎年起きていて、これだけデータを取っていても尚、対応に苦慮している」

「青空が最大のごちそう」とおっしゃる木下さん(前編ご参照)の圃場の上空がこんなにも連続で曇天だったなんて・・・毎日エビフライを食べないと生きていけないのに、連日エビのしっぽだけ生でかじらされていたようなものでしょうか?いや、断食か??
晴れの国岡山でさえも、このような気候現象が起きているということは、他の県ではさらに晴天日が減っている可能性もありますね。

「そう。つまり、他県はこの現象に対応する先進であるとも言い換えられるから、私たちは他県から学ばせてもらうことも多いと私は思う」
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◆品種選びはいかに!?
JA岡山西船穂町でスイートピーを作るみなさまの構成員は17名、全体で44品種を生産しています。
木下さんは7品種。うち5品種が木下さんご自身の育成品種です。
論理思考でアプローチして、なんでもご自身でも作ってしまう木下さんは、どのように品種選びをしているのでしょうか。

「まずは①収益率を考える。
1株あたりの出来高はもちろん計算して、採算に乗るもの、安定的に出荷できるものを出荷。

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それから②お客様が等級で買っているか、品種で買っているかを見る」

つまり?

「等級で買っているということは等級によって価格が大きく変わる。
品種の良し悪し(あるいは好み)で買っているものは、等級が多少違っても単価に大きな差は出ない。
等級によって単価に大きな差がないものは、もしかしたら品種の評価が高い品種ではないか、と仮説を立てるんだ。要求されていないかも思う品種はあまり植えない」

それらの数字ばかりではなく③お客様の声も大切にしないといけない。
作りにくくてもバイヤーさんが“衝撃を受けた”というネイビーブルーは作る。
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収益を追えないのでリスクは高いけどお客さまの期待に応えるための冒険だね」

なるほど、つまり品種選びは安定性のある保険とリスクを取る冒険ということですね!

「そこで注意しないといけないことがある。
④生産者自身の好み、こだわりを持つべきではないということ。
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ビックリしたのが、あるデザイナーさんがネイビーブルーのツボミを見てカワイイっていうんだ。
ネイビーブルーのツボミはちょっとグリーンがかっているんだけど、私はそれを“汚い”としか見ていなかったんだよ。
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そもそも生産や流通の常識ではスイートピーは上の花まで全て咲いているのが良しとされていたから、ツボミであること自体が邪道だった。
おまけにツボミの色はグリーンがかっているし´・ε・`

そこを“ツボミがカワイイ!?”なんて意見を聞いたときは衝撃的だったよ~」

なるほど、デザイナーさんのセンスはこれまでの流通の閾値を超えていますよね。

「田舎のおじさんのセンスが都会の若いデザイナーのセンスと合うわけがないと思ってね。
価値は生産者が自分で決めるのではなく、使う人が価値を決める。価値は時代とともに変わるし、“これがいい”と言われているものを作る。それが生産者たちの役割と思っているよ。

スイートピーの花と花の間隔が詰まっている方がいいという人もいれば、間隔が空いている方がいいという人もいる。 間隔が空いている場合は途中で切って2本にして使ったりするらしいよ。
使い方によって多様なニーズがある。だから供給側がスイートピーはこれがいいものだと決めるものではないと思うんだ」

名言!!!

好きな品種を生産しつつ、“どうしてウチの花は単価が出ないんだ?”と悩まれる生産者のみなさま~!
ぜひ、木下さん語録を参考になさってくださーい♪

「生産者の役割はそれだけではない。
品種も大事だけど、欲しい時に欲しい商品品質でお届けするということがとても大切だと思っているよ。
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スイートピーの最上級の規格とされる4P2L(1本に4輪付いていて長さも十分あるもの)であるか否かより、お客様にとっては使いたいときに商品があるかどうかの方が切実な問題。フェアやイベント組む時に商品がなかったら商売には致命的。

“欠品”は工業製品でも最大の信用喪失要因。花も同じだよね」

大田花きでいわゆる「花の品質」を3つの品質として定義付けています。

・商品品質
・市場品質
・社会的品質
(昨今ではコミュニケーション品質が社会的品質に含まれたり、独立してひとつの品質カテゴリーとなったりします)
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大田花きでは品質といった場合にいわゆる品評会で評価される商品品質ばかりでなく、その他の品質も底上げしていただくようお願いしています。木下さんはお願いする前からご尽力くださっています。

「市場品質を高めるための一つの手段は他産地の状況を把握して、上手くリレーを行うということ。
スイートピーなら西から東の産地まであるけど、各地の天気・日射・温度・湿度等も観察しておくんだ。
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他産地で天候不順が続いたら、最短でその10日後には出荷になんらかの影響が予想されるから、その場合は自分の産地は欠品は許されない。
なるべく天気に影響されないようしっかり生産するようにしているよ!
読みは外れるけどね・・・彡(-ω-;)彡」

うん探史上、このようなお考えに基づいて実際に各産地の天候データを観察されている生産者様には初めてお会いいたしました(゚д゚ノ;)ノ

「いかに安定してものづくりを行うかも生産者の役割の一つってことだよ。」

◆木下さんの花と他産地の花との違い
made by木下さんの圃場でできたスイートピーですが、「ウチの花の品質はここが違う!」という点はありますか?

「わからないなー。
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実際に市場に行って箱を開けて見ても、明らかな差はわからない。

市場の人から言われる品質の違いは恐らく瞬間風速的なことではないと思う。
シーズンを通して安定して供給があるかどうかや、品質がぶれず常に安心して使えるかという長期目線での評価だと思う。
その評価を頂けるということは、むしろ裏切らないようにしなければならないというメッセージと捉えているよ」

◆ていうか木下さん、“なぜここに?”
いや~、これまでのお話を伺い木下さんが備えたハイスペックな技術と能力はただごとではないと感じました(‘∀’;`)
どうして木下さんはこの船穂でスイートピーを生産されていらっしゃるのでしょうか。

「私は広島生まれでね・・・」
え?ヽ(´・о・)ノ゙
岡山のお隣の広島のお生まれ!?

「岡山で就農したのは2000年なんだ」
17年前・・・就農の前は何をされていたのでしょうか。木下さんの来歴を知りたくなってしまいました。(‘-‘。)(。’-‘)。ウズウズ

「私は広島市の出身で、大学では化学を専攻しだんたよ。当時昭和50年代で公害問題が盛んに取りざたされていた。リサイクルや排ガス規制なども大きな社会的課題の一つで、資源を有効に使うということが注目され始め、私はそのようなことを学びたいと思って化学の道を選んだんだよ。
その学びを生かして広島でゴムの会社に勤務。製品開発とか生産管理の仕事に従事したんだけど、実は学生の時からずっと将来独立したいって思っていたんだ。

どのような事業で独立するかは決まっていなかったんだけどね。30代半ばにたまたま書店に行ったときに、『次の職業は農林水産業だ!』という本があってね。“農業も起業”という位置付けになるんだな~と知っていろいろ調べ始めたんだ」

(。’-‘)(。,_,)フムフム。。。

「今ほどIターンで就農者を募集している頃でもなかったんだけど、全国でも岡山県が比較的早く就農者の呼び込みによる地域振興を始めていたんだ。
そこで早速岡山県に話を聞きに行くと、農業者人口減少の中にあって“実際にはなかなか厳しいですよ”って言われたんだよ」

え!?募集していたのに興味を持った人に「厳しいよ」と言っちゃうワケですか?

「そう。新規参入は難しい。いいコトばかりではないよと言われ、これはやってみようと思ったんだ」

あ、逆に!?(・д・`*)ぇ?
いいことばかり言わなかった岡山県の担当者に信頼を感じて、岡山県での就農を決めたとおっしゃいます。 

■そこで花を選択されたのはなぜですか?
「花は嗜好品。日本の社会を考えたときに、その嗜好品にこそ将来可能性があると考えたんだよ」

とおっしゃると?

「これから日本で一世帯当たりの収入が減少していったとき、趣味や楽しさにかけるお金を削って食費にかけるのではなく、むしろ食費を削ってでも趣味のものにお金をかけるという時代になると考えたんだよ」

なるほど~!一度豊かになって、一定の胃袋が満たされれば、その後はいかに心豊かに生きていくかという道を日本人が選ぶであろうと読んだのですね!
「そう。だからあえて嗜好品の花」
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■化学の世界から農業生産へ飛び込んでギャップは?
「私自身、農業という世界が初めて。両親も農業をやっていたわけではなく、奥さんも違う。
船穂でスイートピー生産という世界が私にとって初めての経験。

“まさに畑違い”の世界に飛び込んだんだ(笑)」

全く違うところに飛び込む“覚悟”のようなものがあったわけですね。

「そう、今までの常識や知識は全く生かせないと思っていたんだけど、意外と共通点があってね」

例えば?
「“ものづくり”の共通点。
工場で作るにしても、圃場で作るにしても物を作る生産管理は同じ。
工場内であっても移りゆく季節に柔軟に対応する管理が必要。農業の場合は外だから、季節による環境の振れ幅はより大きいけど、ものづくりの根底は一緒だと感じたよ。

入る前は“畑違い”、入ってからは農業もある意味化学だなって。肥料なら窒素・リン酸・カリの三大要素に微量要素・マグネシウム・・・・まさしくゴム会社で使うもの、やっていたことと一緒なんだよ。
根底には一緒、やっていることも共通点が多いなということをすごく感じたよ。」

そこで、木下さんのような方を岡山県に呼び込むことに成功した行政のお話しを伺ってみました!


■岡山県における新規就農者の取り組み

岡山県農林水産部農産課担い手育成班の主任北川正史(きたがわ・まさし)さんに岡山県における新規就農者確保の取り組みについて伺いました。
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「岡山県では、非農家出身の方の就農を支援する新規就農研修を平成5年度から実施。これまでこの研修制度を活用した240名の方が就農しています」

240人もの実績!スゴイですね。主な生産品目は?

「最も多いのが果樹でブドウやモモ、野菜ではトマトやナス、花きではスイートピー、リンドウなど。これまでに9人、そのうち6人がスイートピーです」

就農には知識や技術の取得など多くの課題があると思いますが、どのようにサポートするのですか?
「新規就農に当たり“農地の確保”、“資金の確保”、“栽培技術の習得”の3つが大きな課題とされていますが、岡山県だけでなく、市町村やJA等の関係団体と一丸となって支援するのがこの制度の大きな特徴です。

1カ月の体験研修後、2年以内の実践的な研修を受けますが、船穂では1年目は“受入指導農家”と呼ばれる農家さんの元で技術を学び、2年目は研修圃場で自力で土づくりから種まき、出荷、タネ採り、片付け、その2年が終わってから就農するというカリキュラム。

また、受入指導農家を介して農地や住居の情報提供、農村でのお付き合いの方法など円滑な就農生活を送るためのノウハウも得ることができます。」

現在では木下さんが“受入指導農家”になっていらっしゃるとおっしゃっていましたね。
「岡山県は全国に先駆けて新規就農研修を始めたので、木下さんのようにかつての新規就農者が今では研修生の受入指導農家になるなど、産地におけるノウハウの蓄積があるのが強みなんですよ。

全国各地で就農相談会も開催、大阪発着の産地見学バスツアーや研修生の受け入れる産地を見学する就農オリエンテーションを開催しています」

このプロジェクトで木下さんのような方に来ていただけたのは岡山県にとっても素晴らしい実績ですね。その木下さんは、今はプロジェクトで就農を目指している若手の受け入れ圃場として、つい先日新しい担い手さんが木下さんの圃場を巣立って行ったそうです。受け入れてもらう側から受け入れ側へ。キノシタイズムを広めていってもらいましょ。

やるねッ!岡山県(^~^)!!
詳細ホームページはコチラ!


★JA岡山西船穂町花き部会 前部会長 木下良一さまの格言★

・品種選びは保険と冒険で行うべし!

・品種も大事だけど、欲しい時に欲しい商品品質でお届けすることがさらに大事。

・毎年天候が大きく変動する中、欲しいものを欲しい時に提供する「市場品質」を磨くべし!
 欠品しないのが信頼獲得への近道。

・価値は使う人が決めるもの。
花の価値は生産者が自分で決めるのではなく使う人が決める。価値は時代とともに変わる。使う人が欲しいというものを供給すべし!それが生産者たちの役割と心得よ。

・農業も化学。あらゆる学びは農業に通ずる!

木下さんは海外の方が見に来るからと、ご自身の循環型農業のしくみと実践を英語で書いて資料を作成していました。え?!英語もできるんですか?

「いいえ。全くできないので作成しました」
出来ないからあえて事前に資料を作成したとおっしゃる木下さんですが、いずれにしても全方位型に深く広くオールマイティな木下さんに完全脱帽です。
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★1月27日は船穂スイートピー記念日!★<br> TSC82

2017年に1月21日はスイートピーの日として記念日協会に認定されましたが、実はそのずっと前から船穂町では1月27日は「いい(1)ふな(27)お」の語呂合わせから「船穂スイートピー記念日」として記念日登録も行い、盛んにプロモーション活動を続けています。
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↑地元倉敷駅構内(しかも改札の内側!)での展示の様子。まずは地元の人にスイートピーが名産であることを知ってもらう。

1月21日、27日、いずれもスイートピーの最盛期で、生活者のみなさまにスイートピーを紹介するにはばっちりですね!

この度ひたむきにスイートピーを生産される木下さんの哲学に触れ、木下さんの魂の圃場にお邪魔し、並々ならぬ手腕と精神力を感じました。経営者であり、技術者であり、農業生産者であり、消費者起点のセンスをも持ち合わせ、かつ人徳者でもある(ほかにも「勉強家であり」とかいろいろありますが、とにかく卓越したキャパを持つ)木下さんに、大いなる感激を受けてしまったウンチク探検隊でした。船穂のスイートピー、偉大なり。これからのシーズン、是非たくさんご利用くださいませ♪

本年も1年間、ウンチク探検隊をご愛読くださいまして、誠にありがとうございました。
花き生産者さまの哲学や、生産現場を広く皆様にお伝えすべく、来年もあちこちからお伝えしたいと思いますので、どうぞ引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。
みなさまご自愛の上、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

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写真・文責:ikuko naito@大田花き花の生活研究所