【温度時間値とは】

切り花が収穫されてから消費者の元で消費されるまでにかかった時間あたりの温度の積算値のことを温度時間値と呼びます。この値が切り花の日持ちに関して、ある程度の目安になることが分かってきました。生産から市場までのコールドチェーンを整え温度時間を抑えることによって、鮮度の高い切り花を流通させることができ、消費者がより長く切り花を楽しむことができます。

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[温度時間値のイメージ]

もちろん花の老化は一方通行のためマイナスの温度で保存したとしても若返ることはなく、適用範囲には限りがあります。また前処理や鮮度保持剤の使用の有無などによっても温度時間値が変化するため、絶対的な指標とはなりません。しかしながら、簡易な計算で日持ちのある程度の目安を求められる便利な指標です。

【なぜ温度時間値1000未満が重要なのか?】

品目や切り前にもよりますが、収穫から市場流通までを1000未満にすることで、その後4日間かけて販売したと仮定しても消費者の元で約1週間の観賞期間が見込めます。海外では厳しい基準が設けられており、500未満が理想とされています。大田花きでは日本の気候や様々な出荷者がいることを鑑みて、独自の基準として1000未満を目標としています。温度時間値を圧縮するには生産・流通・販売までのコールドチェーンの確立が必要不可欠とされています。そのために産地からのコールドチェーンを維持するべく、弊社の花ステーションに低温貯蔵施設や差圧予冷施設を完備しています。また、地下定温庫や花ステーション等の置場の温度チェックを行い、各保管場所の適切な温度管理を行っています。

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