社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2018年09月24日

第二四半期、花き業界はしっかり


 あと一週間で上半期が終わる。第一四半期(2018年4月~6月)は、最大の物日である「母の日」需要が若干縮小した。プレゼントのNO.1が花であることに変わりは無かったが、「花メイン+ちょっとしたプレゼント」、あるいは、「メインのプレゼントにミニブーケ」等のプレゼントが増え、花そのものをプレゼントする数が減り売上は少額になった。団塊世代が年金族、団塊ジュニア世代は40歳代の働き盛りで収入は上向き、その子どもたちは中高生となって、「母の日」ギフトの内容が変わってきたのだ。また、花キューピットのように、受注を受けた花屋さんとプレゼントするお母さんの住む地域の花屋さんが、連携しながらギフトを届けるところは良いが、宅配するとなると送料の高さが問題となる。そんなこともあって、期待したよりも受注が少なく単価も下がった。先日の日本農業新聞で、東京都中央卸売市場花き部の2018年1~6月の売上高が取り上げられたが、鉢物は6%、切花は3%の前年割れであった。

 そして第二四半期(2018年7月~9月)、大雨や台風、地震等の被害による生産者や地域の皆様方の苦労は計り知れない。心よりお見舞い申し上げます。花き業界では、7月盆、8月盆、9月の彼岸と、仏事の物日が中心だったが、夏の花や素麺のような、そして、トレンドの浴衣といった新しい和風感覚で楽しめるスプレー菊やディスバッド菊等がもてはやされ、昨年よりも相場は若干高く、消費は暑いながらも堅調だった。結果、天候に恵まれなかった鉢物がマイナス、切花はプラスのトレンドとなった。10月以降も、輸入品※まで含めて、切花・鉢物ともに出荷量が需要より少なく相場は堅調の動きが続くだろう。

 ※アフリカのケニアをはじめ天候が悪く、日射量不足。南アメリカのボゴタ周辺も天候不順で作柄が悪い。出荷量が少なく相場が堅調な傾向は、12月上旬まで続くのではないかと現時点では予測される。


投稿者 磯村信夫 14:10