社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2018年05月14日

家賃上がる?


 豊洲市場の開場まで、あと150日となった。開設者の年間ランニングコストは、大きく赤字になるという。そうなると、「家賃が上がるのではないか」と、中央卸売市場の入場者の各団体は心配している。

 これまでの都内市場の最後の大きな投資として、世田谷市場花き部のビル建設と開場があった。この建設費等も、東京都内の中央卸売市場がそれぞれ分担し、家賃の値上げが行われた。築地市場のような古い市場も、他の市場が開設する度に、その分、同じ中央卸売市場会計の中で割合分負担してきたのだ。使用面積割の家賃と、売上高別の家賃である。

 今までは、例えば、神田市場(秋葉原駅前)の土地は大田に移転したので売却し、市場会計の中に組み入れられた。今度の築地市場移転でも、築地の土地を売却して豊洲の建設費やランニングコストの赤字分を補填するのだと思っていたら、そうではない。豊洲市場の開場に伴い、新たに築地も再整備するという。築地市場の卸・仲卸・関連の皆さんは当事者だから、何か政治的な材料に使われたみたいで気の毒だ。今度は我々が、生鮮食料品花き流通コストとして納得できる家賃であるかどうか、それを東京都と折衝する番だ。

 まず、豊洲市場が現在の築地市場よりも取扱高が増え、活況となること。二つ目に、中央卸売市場の場内業者として、今後とも家賃が納得できるものであること。この二つを希望する次第である。


投稿者 磯村信夫 14:41