社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2018年10月08日

地元を“ふるさと”と思ってもらう運動


 大田市場の周りには島がある。鉄工団地のある昭和島、それから、京浜島、城南島だ(大田市場も埋立地に建っているので、ここも一つの大きな島に数えられるだろうか)。これらの島に人は住んでいない。しかし、日本でも有数な町工場があったり、鉄工団地では工場跡地を利用した芸術作品を作っている人たちがいたりする。また、城南島ではトライアスロンや自転車のロードレースが盛んに開催されている。いくつかある公園には緑が多い。そして大田市場の青果と花きは、世界に名だたる卸売市場だ。大型車やトレーラーが近くを沢山走っている。さらに青果・水産棟の隣には、大きな「東京港野鳥公園」もある。近所の(と言っても、歩いて20分、30分くらいのところだが)平和島には、温泉施設や映画館、ショッピング施設、競艇場がある。その対岸の勝島には大井競馬場があり、夜間開催のトゥインクルレースではライトアップもされ、とても綺麗である。その他にも新幹線車庫やオリンピックのホッケー場予定地等々、見所の多い場所なのである。

 この場所一体のさらなる「まちづくり」を行い、スポーツをしたりリフレッシュしたりと人が楽しめるようにすることで、近くに住んでいる人や島に通勤する人達に、ここを“ふるさと”と思ってもらえるようにしたい。例えば、花き部の前に京浜運河があり、その向こう岸には冷蔵倉庫がある。将来、ここで野外イベントを行い、ボリュームいっぱいのロックフェスティバルを開催したり、冷蔵倉庫にプロジェクトマッピングを投影して楽しんだりといったイベントを行いたい。また、築地の場外市場のように、この運河に大田市場の場外市場も作りたい。桟橋を作って船着場に船をとめ、ちょっとお茶を飲んだり食事を楽しめるレストランも欲しい。更に、大田市場から羽田空港はもう目と鼻の先だ。観光客向けの宿泊施設やイベント会場等も整備したい。もちろん、地震や津波の対策も考えなければならない。

 東京オリンピック・パラリンピック後の2025年までに、この地域をどう整えるか。計画を立てる中、一部実行を始めていることもある。昨日も、平和島寄りの「大森ふるさとの浜辺公園※」で歌と噴水ショーのイベントが行われた。限定的な案内だったにも関わらず、家族連れ等、何千人もの人々で賑わった。ユニークなエリアである平和島界隈、そして、流通センターから更に海側の大きな島のエリア、ここを、地元の人たちと働く人たちの“ふるさと”として感じてもらえるエリアにすべく、今後とも「まちづくり」を行っていきたい。

 ※大森ふるさとの浜辺公園:「大森 海苔のふるさと館」があり、「浅草海苔」発祥の地として大森が有名だった歴史を知ることが出来ます。



投稿者 磯村信夫 15:00