社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2020年02月17日

求められる花を少量多品種のコンビネーションで楽しんでもらうためには手間がかかる


 14日(金)、バレンタインデーの店頭販売では、昨年同様、明らかにフラワーバレンタインを目的とした男性客が、それぞれの繁盛店で散見された。駅周辺やお買い物エリアの専門店はもちろんのこと、地の利があまり良くなくてもネット販売を頑張っている専門店では、前年を二桁以上上回ったところもあるようだ。

 太古の昔から、人類は欠かさず冠婚葬祭には花を手向けたし、子供たち同士のプレゼントにも、野の花を摘んでプレゼントしてきた。人類にとって、花は欠かせないアイテムだ。少子高齢化に向けたマーケティングを怠ると、花や緑の消費量は減る。しかし、「男性から女性に花を贈る」といった、新たな需要も生まれてくる。今後、ICTを使い、少子高齢化に向けたマーケティングで的確に需要を掘り起こし、また作っていきたい。花き業界の先頭を走っているヨーロッパを見てみると、例えば、オランダの生花店では、同じ花をまとめて束ねるブーケや、「プルックブーケ※」といって、一本一本違う花をスパイラル状に束ねられたものが今の人気のようだ。花や枝葉の形状、色の取り合わせ等、まさに美的センスがないと、また、花もち等の植物の知識がないと出来ないブーケが、今求められている。このようなコストと手間がかかるブーケは、前段階の生産から流通までの合理化を図り、デザイナーや生花店に使ってもらえるようにしないと、ブーケの小売価格が高すぎてしまう。
 
 現在、日本のアパレル業界で「服が売れない」のは、少子高齢化に対するマーケティング不足が一因にある。その中で、「作業着や制服をいかに機能性とファッション性に優れたものにするか」を追究し、成功したワークマンをはじめ、新しい需要開拓の方向に向かってきている。これは花き業界も同様だ。マーケティングを行い、しかも結果はみな同じにならぬよう、デザインもだが、生産流通段階でも差別化が図れるものを一方に、もう一方に、さらに大衆化出来る割安なものを提供できるようにしていきたいと思う。花き業界全体で、「プルックブーケ」だけでなく、世界の様々なものを見て、どういう方向に世界の花き業界が向かおうとしているか、そして、そこでの合理的な生産流通がどのようにしているか。これらをチェックし仕事の参考にしていきたい。
 
※プルックブーケ(2020年1月オランダにて撮影)
プルックブーケ

投稿者 磯村信夫 15:23