社長コラム 大田花き代表取締役社長 磯村信夫のコラム

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2022年07月11日

映画『東京2020オリンピック SIDE:A/SIDE:B』を観て


 昨日の朝、有楽町へSIDE:Aに続き『東京2020オリンピック SIDE:B』の映画を観に行った。朝と夜のみしか放映されておらず、観る人が少ないのだろう、と思いながら出かけたが、実際10人足らずしか観客がいなかった。SIDE:Aは選手中心、SIDE:Bは運営者や縁の下の力持ち中心の映画で、花の場面は、2020年3月の聖火リレースタート地点の式典が、コロナ禍で中止となった際に花が使われなくなった、という場面が一瞬映っただけだった。色々な困難がこれでもかというぐらい湧き上がって、開会前は正に歓迎されぬオリンピックであったが、1年遅れながらも約束通りオリンピックをやり終えた事は、日本国民として本当に良かったと思わせる映画であった。

 ドキュメンタリータッチで作成されており、開催反対の諸活動や声、加えて、重要な役割を任された人が、自主的あるいはスキャンダルで辞めていった、汚れてしまった東京オリンピック2020をも正確に記録されていた。にも拘らず、映画館から出る10人足らずの観客の表情には、”やってしまったからしょうがない”という捉え方ではなく、心の中にわだかまりがまだあるものの、“開催できて良かった”という表情が伺えた。アスリートからはもちろんの事、世界の人々からもそう思ってもらえるはずだ、という肯定感を帯びた表情。それを見る事ができた。

  ところで東京オリンピック誘致に尽力された安倍元総理が亡くなって、日本の外交について少し危機感を持っている。日本は極東にあって、国際社会の中で、自国ファースト、日本ファーストであり過ぎていると思われていた。確かに平和国家として、世界3番目の経済規模を誇る国だが、日本独自の価値観や地域としての日本の良さを言っても、人類の普遍的な価値や世界平和に寄与する事など、経済の大きさに比べると、あまりにも足りない諸活動であった。安倍元総理は、そんな引っ込み思案な日本の立場をより外に開かれたものにし、自ら世界の中の日本の立ち位置に相応しい国際貢献をすべく、活動を活発になさっていた。

  国防問題を考えると、日本は中東よりもむしろ危険な地域に、1億2千万の人間が住んでいるが、その事を日本人の中で実感している人は少ない。アメリカ、台湾は友好関係にあるが、韓国は中国の江沢民時代から反日的である。今年はその関係を修復し、一緒に北朝鮮やロシア、中国に対して真の防衛協力ができるであろうか。

 オリンピック映画は、“オリンピックは戦争を中断してでも行うスポーツ競技であり、平和の祭典である”ということを意識した視点であった。この理念をもっと信じ活かして、日本国民の反対派を説得すべきであったのではないか、また、日本は国際公約したのでコロナ対策を万全にし実行すべきである、と思った次第である。

 それにしても、ヒマワリ、トルコギキョウ、リンドウ、ナルコランのオリンピックビクトリーブーケ、バラとハランに入れ替えたパラリンピックのビクトリーブーケは、まさに平和の祭典、地球上最高のスポーツの競技大会に花を添えるものであった。少なくとも、世界の人々に感動をもたらすことができたと思い、花き業界の立場からは、オリンピック・パラリンピックができて本当に良かったと思っている。


投稿者 磯村信夫 17:11