[海外花き情報]
2020年12月28日
レポート!アジアの花世界 タイ編
当社海外担当がアジア各国でこれまでに出会った花文化をご紹介していきます。第3回はタイから!
国民の90%以上が仏教徒と言われるタイ。今回はそんなタイのバンコクを中心に花事情をお伝えします。
タイの花といえば、何を想像しますか?赤紫の花色が鮮やかなデンファレを思い浮かべた方が多いことでしょう。タイを旅行された方なら、飛行機の中でデンファレのコサージュをもらったり、バンコク・スワンナプーム国際空港の土産物屋で箱詰めされたデンファレ、バンダといったラン類を見かけた方も多いと思います。
タイの一大花き産地といえば、バンコクから約700km北にあるチェンマイですが、首都バンコクでも、40~50km郊外に出ると、ラン類やハス、クルクマ、ヘリコニアなどのジンジャー類、熱帯性の葉もの、アンスリウムの生産を行うハウスを容易に見つけることができます。
ラン生産農家の様子
国内生産トップの花はランで、マーケットなど至るところで目にする、なじみの深い花です。市場を覗くと鮮やかなランを山のように積んだ光景を見ることができます。ランの次に生産量の多いハスは、仏教国であることをかんじさせる花です。外側の花弁を織り込んだようなハスは、さながら新種のフラワーアレンジメントのようです。また、タイでは日本でも人気の高まっているエアプランツや多肉植物といったビザールプランツも多く扱っています。週末にはお気に入りの植物を求めてマーケットをじっくりと回る人の姿をよく見かけます。
鮮やかなランを売るマーケット内の花店
お目当ての植物を探してにぎわっている
ラン類の甘い香りに包まれながら市場を歩くと、さまざまな花飾りが見かけられます。マーライと呼ばれるお供え用の花飾りは、ジャスミン、バラ、センニチコウなどを使った白がベース色のものが仏教用、マリーゴールドなど黄色がベース色のものはバラモン教、ヒンドゥー教の神々に手向けられています。
こちらはヒンドゥー教やバラモン教向けのマーライ
文責 社長室