
[海外花き情報]
2022年08月15日
フロリア―ド2022に参加しました

弊社は、オランダで開催中の「フロリア―ド2022」日本政府出展に、全国花き輸出拡大協議会の一員として参加しました。
<フロリア―ド説明>
フロリアードは、オランダで1960年に始まり、1972年以降10年に一度開催されている歴史のある国際園芸博覧会です。欧州をはじめ世界各国から優れた花きや造園・園芸技術が集まります。

本年開催のフロリアード2022は、アムステルダムの東約30kmに位置するアルメーレ市の埋立地にて、『Growing Green Cities (成長する緑の都市)』をテーマに4/14(木)~10/9(日)の期間で行われています。

日本政府(農林水産省・国土交通省)出展館のテーマは、「SATOYAMA Farm Garden~里山の農家の庭~」。里山の農家をイメージした展示館で伝統的な資源循環型ライフスタイルを表現しています。また、「日本の多様で高品質な花き及び花き文化を世界に向けて発信する」というビジョンが掲げられています。
<参加の経緯>
弊社は、5/13(金)~5/25(水)に出展した「全国花き輸出拡大協議会(JAPAN FLOWERS AND PLANTS EXPORT ASSOCIATION)」の出展運営サポートとして参加しました。

出展目的は『日本産花きの輸出促進』で、全国花き輸出拡大協議会のメンバーとして、4つの国内卸売市場(姫路生花、フラワーオークションジャパン、豊明花き、弊社)、高知県、WEB制作や配信担当者など多様なチーム構成です。
<会場装飾・展示・デモンストレーション>
「海外の人が日常で日本の花を手に取りたくなるような」プロモーションをコンセプトにし、デザイン性だけでなくデイリーユースも意識しました。花を並べるだけの展示ではなく、海外デザイナーによる会場装飾や日本の花を使ったデモンストレーションも実施しました。

展示では、設置したQRコードを訪問客がスマートフォンのカメラで読み取ると、今回作成したWEBサイトの産地紹介ページを見ることができる仕組みを用意し、また、館内のモニターで産地紹介動画の上映を行いました。
<ビジターの反応>
会場で訪問客にアンケートをとったところ、「日本の花を購入したことがあるか?」の質問に対し、有効回答109件のうち30.3%がYESと、意外と多い結果となりました。

「メイン展示で一番興味のあった花は?」の質問に対しては、集計の結果、グロリオサ、シャクヤク、アリウム、クレマチス、ダリア、アスチルベ、花木類、バラ、ノーブル、染めスイトピーという順位でした。
グロリオサは圧倒的人気で、他の花にない独特な花形でインパクトが好まれています。シャクヤクは「うちでも育てていて今満開よ」とおっしゃる方が多く、普段から好きで票を投じている印象。

アリウムの日本独自の「うねり」は大好評。クレマチスは麻理のボリュームや、ベル咲・つぼ咲など色合いや形の多様さ、大輪の八重咲きは「これはダリアですか?」と聞かれるなど、バリエーションの豊富さに驚かれました。
「イキシャアクアマリン」「トルコギキョウ」を回答欄に入れ忘れたのですが、この2つも大変人気でした。日本のトルコギキョウは大輪でフリンジが強かったので、「プラスチックでできた花(造花)?」と山ほど聞かれました。
<デモンストレーション>
3名のアーティストに、日本産切花を用いたデモンストレーションを行ってもらいました。
Diana Tomaさん

花材選びだけでなく、花器や資材もプロのセンスが光ります。資材は基本手作りで、自分で編んだものも。

使用花材:染めアスチルベ/ブルーレイン/SPハッピーピンク。ふわもこのアスチルベの森から飛び出すクレマチス。アシンメトリーに挿しているのがポイント。

タイトル“Tea Party” 使用花材:天使の首飾り/テナチュール/NFカシス,アンバーWショコラ

使用花材:サザンウィンド/利休草。グロリオサの葉は全て取り、利休草を添えシンプルに。

使用花材:ムーンワルツ、ピーチ系/ハッピーピンク。水面に金箔を浮かべています。オランダ着荷時に元気のなかったムーンワルツも見事に復活しました。
ヒームストラ 舞さん

舞さんは、英語と日本語を交え、花の解説や飾り方、ケア方法などをお客様に丁寧に伝えていました。台の横には日本の花をたくさん置いて、デモをしながら紹介して下さいました。

使用花材:ピーチ系, オズの魔法使い/アスチルベブラウン/伊志井さんロゼア他

使用花材:麻理、ラベンダーブルー八重、アルバ/オリエンタルエクレール、セブンスターローズ/ブルーパフューム

使用花:アクアマリン/ブラウン、アプリコット/プリティベル/シフォンベール、ラロック

使用花材:プレシャスパール/ノーブルsp、ミモリ/雲竜/ロゼア、姫水木/アンバーWショコラ
「花瓶には必ずフレッシュな水を入れてください。あなたの心を幸せにしてくれます」という言葉が印象的で、花を束ねながら紡ぎ出す言葉の一つ一つが温かく、花を生活に取り入れたくなる素敵なデモンストレーションでした。
Tineke Geerlingsさん

オランダ人アーティストのティネケさん。花の国と呼ばれるオランダは花がたくさん溢れているのが当たり前の国。オランダ人は「私たちが花を使わないでどうするの?」という覚悟を持って生きているなんて話も。ティネケさんの作品はとにかく背が高くダイナミック。圧倒的な華やかさでお客さんを魅了していました。

熊本市の踊る丹頂。陽気なおてもやんと比較するとかなり小粒でステムも細め(時期的なものと思いますが)ですが、こういうアレンジにはジャストなサイズです。

使用花材:ノーブルミモリ/陽春/カキツの葉

使用花材:オールドフェイスフル/チアガールアプリコット、テナチュール、パブロヴァーズ/ピーチ系/サザンウィンド、レモンイエロー/電光赤華。最後にグロリオサを挿したときは驚きました。

使用花材:ノーブルSP/spセブンスターローズ/セレブリッチホワイト他。このブーケだけ写真を撮るお客様も多く、体感で一番人気だったのはこのブーケ。
おまけ ~ アムステルダム花屋さん見学 ~
MC BLOOM
Beethovenstraat 13, 1077 HL Amsterdam

天井がかなり高いお店。大きい鉢・観葉や花瓶、キャンドルなども陳列されています。

このガーベラは Smeagol という品種で、染めではありません。昨年 12 月、ロイヤルフローラホランドが選ぶGlazen Tulp Award賞を受賞しています。

バラがこぶし大の大輪揃いで、品種により 2.75~4.75ユーロ、約 380~660 円(ユーロ円:140 円換算)です。
Atelier Menno Kroon
Cornelis Schuytstraat 11, 1071 JC Amsterdam

ウィンドウディスプレイは造花と観葉、ラン鉢など。このお店は生花の品種数が豊富です。

店員さんがお客さんと花を選んで束ねていたが造花でした。他の店でもお客様が店員さんに造花を束ねてもらっている光景を何度も見ています。
Pompon Flowershop
Prinsengracht 8-10, 1015 DV Amsterdam

左側と右側で 2 店あり、造花と生花で店舗が分かれています。

造花コーナーでは店内で造花の束を組んでいるところでした。
Gerda’s Flowers and Plants
Runstraat 16, 1016 GK Amsterdam

店外には花鉢がたくさん並んでいます。

店内には生花と造花が所狭しと並んでおり、花瓶の種類も充実しています。
シンゲルの花市場
Singel, 1012 DH Amsterdam

生花やドライフラワーもありますが、球根や種子などガーデニング向けの商品に重きを置いています。