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2018年05月19日

産地と加工業者及び市場関係者等の広域連携 による花き加工流通の実証

農林水産省平成30年度国産花きイノベーション推進事業の一環としてフラワー需給マッチング協議会が事業主体となり、産地と加工業者及び市場関係者等の広域連携 による花き加工流通の実証を行います。
当事業協議会の事務局を大田花きが務める事となりました。

フラワー需給マッチング協議会(FMA)
■事業の目的:
 近年、花き類の販売面では小売販売形態の変化から定価販売商品の開発・販売が進み、花束加工済商品を扱う実儒者(加工量販)の業態がシェアを伸ばしている。また、葬儀需要に於いても使用花材や規格に変化が起きている。しかし、現行の国内花き生産・供給体制はこうした実儒者の動向に対応しきれておらず、キク類等定番品目での市場の混乱や輸入品シェア拡大を招いている。こうした情勢において、花束加工済商品を扱う実需者や葬儀関連の実需者から定番切り花品目(キク類など)については、使用実態にあった品質や仕様での均質なロットの安定計画出荷が強く要望されている。
 そこで、本実証グループでは大量ロットを扱う実需者の使用実態に合った加工用途切花の生産・流通・販売にフォーカスし、使用実態に合った切花(スマートフラワー(SF:Smart Flower))の安定効率生産/流通/加工の拡大によって、国内切花生産・流通の【効率化】を図り収益向上、国内花き産地の強化に繋げ、国際競争力を有する花き生産流通体制の構築に貢献する実証に取組む。
また、生産・流通・加工・販売が連携し、最近の日本の住環境にもマッチした【ジャパンライフスタイルブーケ(Jブーケ)】や日常に存在する小さなパーソナルイベント(週末を楽しむ花)等を想定したカジュアルに贈れるウィークエンドブーケ等の商品提案と花材供給体制を整え、花きの需要拡大に繋げることを目指す

FMA


■成果目標
(1)消費実態に合った規格の切り花を一次加工商品と位置づけ、スマートフラワー(SF)規格を策定し、
   平成33年度末までにSF規格での流通量を500万本を目標とする。
(2)SF規格切り花を【ジャパンライフスタイルブーケ(Jブーケ)】等に花束加工した商品を提案する。
   平成30年度末には【Jブーケ】等の新花束商品を10アイテム以上開発するとともに消費者評価を調査する。

■実証計画
(1)大口需要者の使用実態にあった適正規格の策定
   シェアを拡大している花束加工済み商品を扱う実需者(加工量販)および装花制作現場の使用実態に対応し、生産・物流の効率化に繋げるため、
   実証を通じて、大口実需者を想定した切り花流通適正規格の策定を目指す。特に需要の拡大している花束加工用途での適正規格を優先して取り組む。

   検討品目:
    1.キク類(輪ギク・小ギク・SPマム・ディスバッドマム)
    2.トルコギキョウ
    3.リンドウ
    4.カーネーション
    5.バラ
    などの品目を予定

(2)SF規格(産地一次加工)商品の周年流通
   産地および実需事業者間での価格、出荷規格、生産数量、出荷時期等の合意形成を図り、事前の取り決めに応じた流通・販売実証に取り組む。
   周年流通実証を通じて供給・需要それぞれの立場から新規格(SF規格)商品流通における課題を抽出する。
(3)出荷形態の適正化による出荷経費縮減効果の実証
(4)コールドチェーン流通実証
   夏季の切り花品質保持対策としての前処理とコールドチェーン輸送の効果を検証する。
(5)新規格(SF規格)商品の品質保持期間の検証
   新規格と慣行規格切り花について、切り花形質の違いによる品質保持期間の差異について検証する。
(6)市場近接の保冷蔵施設を活用した切り花一次加工の検証
   消費地近郊での集約的な切り花一次加工の可能性を検証する
(7)新規格(SF規格)商品導入による廃棄物削減効果の検証
(8)日本の住宅事情にあわせた新加工(ブーケ)商品の開発
   産地と実需が連携した花材選定とそれを使用した新たな需要を生みだすために新商品を開発する。

今後は、各実証における検証結果等の報告を当社HP上にて開示して参ります。

平成30年5月19日

■「フラワー需給マッチング協議会(FMA)平成30年度活動報告のまとめ」